【ソウル聨合ニュース】韓国の韓民求(ハン・ミング)国防部長官は29日、米第2師団などの在韓米軍基地をソウル南方の京畿道・平沢へ移転する事業を計画通り推進するとの見解を示した。
 国防部庁舎で行なわれた記者懇談会で韓氏は、「米軍基地の移転は国民に約束したもので、履行される」と発言した。「竜山基地移転計画」や「連合土地使用管理計画」などの在韓米軍の移転事業が予定通り推進されると、米第2師団(京畿道北部一帯)とソウルにある在韓米軍司令部、韓米連合司令部は2016年までに平沢に移されることになる。
 ただ基地移転については、韓国と米国が韓米連合司令官から韓国軍への有事作戦統制権移管時期を再延期することで事実上合意したことに伴い、韓米連合司令部をソウルに残す可能性が出てきた。
 これについて、韓氏は「有事作戦統制権が移管されると、連合司令部は他の機構(軍事協調機構)に代替される」とした上で、「作戦統制権の移管が再考(再延期)されると連合司令部は残されるため、その位置をどこにするかについて韓米実務者間で話し合う」と説明した。
 この発言は連合司令部をソウルに置くかどうかについて、韓米軍当局で協議が進んでいることを示すものと受け止められる。
 米国側は統制権移管の再延期を踏まえ竜山基地内の連合司令部を移転せずにソウルに残すことを希望しているとされる。
 韓氏はまた、韓国軍への統制権移管に関連し、両国が韓米連合防衛体制をいかに強化するかについて検討していると伝えた。
 連合防衛体制強化の一環として挙げられている米第2師団と韓国陸軍による混成部隊の韓米連合師団については即答を避けたが、両国間で昨年下半期から実務協議が行なわれているとみられる。
 韓米は今年10月に開かれる韓米安保協議会(SCM)で韓米連合師団を立ち上げる計画を具体化する公算が大きい。
 スカパロッティ韓米連合司令官(在韓米軍司令官兼務)は昨年11月に行われた記者会見で、「漢江以北、我々が『第1区域』と称する区域で、作戦的な側面である程度の水準で(米軍が)残留することが必要だ」と述べている。

Copyright 2014(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0