【全州聯合ニュース】日本の元中学校教師が今年も韓国の中学校の教壇に立ち、韓国の独立運動家、安重根(アン・ジュングン)が初代韓国統監の伊藤博文を暗殺したことは正しかったという自身の歴史観を伝えた。
 昨年まで横浜市の中学校教師で、定年退職後は社会科副教材の編集委員を務める鈴木仁氏は27日、全羅北道全州市内の全州槿暎中学校で「第10回韓日歴史合同授業」を行った。
 鈴木氏は安重根が東洋の平和のために日本の帝国主義の中心にいた伊藤博文を狙撃したとしながら、正当な行動を取った立派な人物で平和論者と評価した。日本にも安重根を尊敬する人は多いと話した。ソウル・南山と中国・ハルビンにある安重根義士記念館にも言及した。
 この授業は、鈴木氏が東京で開かれた歴史シンポジウムで韓国側の参加者と知り合ったのをきっかけに2005年から続けられてきた。安重根が提唱した東洋平和論にスポットを当て、痛みを伴う歴史の中でも育まれた韓日間の友情などから両国関係を見つめ直す内容となっている。今回も韓日間で友情を結んだ人物を紹介し、民間交流の重要性を強調した。
 鈴木氏は日本人として容易には認めにくい歴史観を貫き、韓日間の架け橋の役割を果たしてきた。特に安倍晋三首相の靖国神社参拝で韓日間の溝が深まる中、意義のある行動といえる。
 鈴木氏はこの日、共同授業のような民間交流が増えれば今のような対立状況がいつかは解消され、互いを深く理解し得るとの考えを示した。

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