平壌で27日に会見したキム・ジョンウク氏=(AP=聯合ニュース)
平壌で27日に会見したキム・ジョンウク氏=(AP=聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国統一部の金義道(キム・ウィド)報道官は27日、北朝鮮に抑留されている韓国人宣教師、キム・ジョンウク氏の速やかな釈放を求める論評を発表した。 論評では韓国に送還される前までキム氏の安全を保障し、家族と弁護人が接見できるよう要請した。 また、「数回にわたり身元の確認と釈放、送還を求めたが、今日になって身元を公開したのは人道主義に反する」として、「純粋な宗教活動を行うわが国の国民が反国家的犯罪者というのは理解し難い」と指摘した。その上で、「北朝鮮は韓国政府の正当な要求に責任ある態度を見せ、南北関係の発展に乗り出すことを期待する」と強調した。 米メディアなどによると、プロテスタント系宣教師のキム氏は同日、平壌で記者会見し、北朝鮮入りした翌日の昨年10月8日に逮捕されたと説明。反国家犯罪の容疑について(北朝鮮に)謝罪したという。 韓国政府関係者はキム氏について、「北朝鮮が昨年、『南朝鮮のスパイ』とした人物だと承知している。対策を講じるため、政府レベルの協議を行っている」と説明した。北朝鮮は昨年11月、平壌に潜入した「南朝鮮のスパイ」を逮捕したと主張したが、当時、名前を公開しなかった。韓国政府は身元の確認と早急な釈放を求める通知文を送る方針だったが、北朝鮮は受け取りを拒否していた。 一方、キム氏が記者会見で韓国情報機関の指示を受けたと主張したことについて、情報当局関係者は「(キム氏と情報機関は)何の関係もない」と関連性を否定した。 北朝鮮消息筋によると、キム氏は約6年間、中朝国境に近い中国・丹東で工場を運営し、丹東を行き来する北朝鮮住民を対象に宣教活動を行っていた。北朝鮮住民らが平壌に地下教会をつくったことを知り、教会を訪問し資金を渡すために北朝鮮に密入国したという。 北朝鮮が逮捕から約4カ月後にキム氏の身元を公開したことを受け、釈放に向けた南北当局間の交渉が本格化しそうだ。  kimchiboxs@yna.co.kr
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