【ソウル聯合ニュース】韓国輸出の中国依存度が過去最高となった。専門家らは中国市場が拡大を続けているため攻略を強化する一方、経済成長率の鈍化など不安材料が共存していることを踏まえ、輸出先を多角化するなどして中国偏重を解消する必要があると指摘する。
 産業通商資源部によると、韓国の昨年の輸出額5597億ドル(約57兆円)のうち、中国市場が占める割合は過去最高の26.1%となった。中国の割合は2005年に21.8%と初めて20%を超え、2010年に25.1%まで高まった。2011年は24.2%、2012年は24.5%に下がったが、昨年は大幅に上昇した。
 昨年の対中輸出は携帯電話部品、半導体、自動車部品、自動車などがけん引した。貿易収支は606億ドルの黒字で、韓国輸出全体の黒字額442億ドルを大きく上回った。
 ただ、中国の経済政策が量的成長から質的成長にシフトしているのに加え、成長率も鈍化するとの見通しが多く、先行きは不透明となっている。
 韓国産業研究院は中国の成長率が1ポイント下落する場合、韓国の輸出は1.3%減少すると推定した。とりわけ、ディスプレーや半導体、自動車部品、石油化学に与える影響が大きいと分析した。同院関係者は「中国は最も大きい輸出市場だが、中国経済が不安になるとリスクも高まる『もろ刃の剣』という側面がある」と述べた。
 中国政府が経済成長の軸を輸出製造業から内需拡大に変えており、以前のような「中国特需」は見込めないとの分析もある。韓国の主な対中輸出品は原材料と資本財で、ほとんどは組み立て・加工を経て第三国に輸出される加工貿易のため、中国の内需市場進出には競争力が低いという。
 LG経済研究院の関係者は「簡単ではないが、消費財の輸出を拡大し、中国内需市場を積極的に攻略しなければならない。同時に、インドやブラジルなど他の地域にも輸出市場を拡大すべきだ」と提言した。 

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