【ソウル聯合ニュース】ラオスから追放された孤児出身の北朝鮮脱出住民(脱北者)9人が28日に北朝鮮の高麗航空機で平壌に強制送還されたとみられる。韓国政府関係者が29日、明らかにした。
 9人は今月9日ごろに中国を経てラオス入りし、その翌日に検問で摘発され移民局に拘束された。ラオスは当初、韓国行きを希望した脱北者を韓国側に引き渡す意向を示していたが立場を変え、9人を追放し、韓国側には事後通告した。この過程で北朝鮮の積極的な介入があったとされる。
 韓国の公館もラオス側に脱北者の引き渡しを要請し、面談を試みたが、9人が拘束されていた18日間、面談は一度もできなかった。
 9人はラオスから追放された日に北朝鮮要員と共に中国の雲南省・昆明に移動し、同日午後11時ごろに北京に到着したという。
 韓国外交部は9人が強制送還されたことについて「非常に残念で遺憾だ」との立場を表明した。韓国政府は今回の強制送還が現地の公館の努力不足というよりは北朝鮮側の異例の対応により生じたと判断している。
 韓国政府は李廷観(イ・ジョングァン)在外同胞領事大使を現地に送り、ラオス側に問題提起し、再発防止などを求めた。
 ラオス側は韓国側に、北朝鮮が事態を早期に察知し、9人の身柄を引き渡すよう強く求めてきたため拒否できなかったと説明したという。

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