【ソウル聯合ニュース】韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は2日、「北朝鮮がミサイルを発射しても韓国大統領選に大きな影響はないだろう」と語った。
 青瓦台(大統領府)で行われた聯合ニュースをはじめ、共同(日本)、AP(米国)、DPA(ドイツ)、新華社(中国)、イタルタス(ロシア)通信との共同インタビューで、「北朝鮮はこれまで選挙のたびに介入してきた」とした上で、このように述べた。
 李大統領のこうした言及は、北朝鮮の長距離ロケットを「韓国大統領選に介入するための戦略」と規定したもので注目される。北朝鮮は前日、朝鮮宇宙空間技術委員会の報道官談話を通じ、10~22日の間に実用衛星を打ち上げると発表した。
 李大統領は、「(北朝鮮は)2007年の大統領選や今年4月の総選挙のときも介入したが、むしろ韓国国民の北朝鮮に対する認識を悪化させた。北朝鮮が好む候補がいることも考えられるが、選挙に影響を与えることはないだろう」と指摘した。
 また、韓国政府は北朝鮮がいつでも挑発する可能性を念頭に置いて対応態勢を維持していると説明。こうした準備態勢が北朝鮮の挑発を抑止できるだろうと強調した。
 北朝鮮に対しては「金正恩(キム・ジョンウン)氏のような若い指導者が登場し、変化のチャンスを迎えている。北朝鮮は核を保有して厳しい生活をするか、核を放棄して国際社会とともに繁栄の道を進むかの岐路に立っている」と警告した。明確なのは以前と異なり、時間が北朝鮮の味方ではないと指摘。「北朝鮮の核と長距離ミサイル開発で住民生活は厳しくなっている。中国も北朝鮮が住民生活に重点を置かなければならないとの立場を持っている」とした。
 李大統領は北朝鮮の変化と開放を望むという側面で、米中両国は韓国と共通認識を持っているとし、とりわけ北朝鮮の肯定的な変化に向けた中国新指導部の積極的な役割に期待を寄せた。

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