IFAで公開されたサムスン電子の有機ELテレビ=(聯合ニュース)
IFAで公開されたサムスン電子の有機ELテレビ=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】欧州最大の家電見本市「IFA」に出展予定だったサムスン電子の有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)テレビ2台が、韓国から会場のドイツ・ベルリンに搬送中に所在が分からなくなっていたことが4日、明らかになった。
 製品が消えた地点や日時などは分かっていない。サムスン電子はドイツと韓国の警察に捜査を依頼したという。業界は、紛失よりも盗難に遭った可能性が高いとみている。
 サムスン電子は8月21日、韓国京畿道の水原事業場で有機ELテレビを梱包した。ドイツのフランクフルト空港まで航空輸送した後、ベルリンの見本市会場までトラックで搬送することになっていたが、28日にサムスン電子社員が展示会場に到着した製品の確認作業を進めていたところ、有機ELテレビ2台がないことに気付いた。
 この2台は液晶やプラズマなどの薄型テレビよりも高度な技術を要する最先端テレビで、見本市でも目玉になる予定だった。サムスン電子のある関係者は「正確な事実は警察の捜査が終わるのを待たなければならないが、最先端技術を奪うための組織的な犯罪である可能性も排除できない」と話した。
 先端技術を狙った盗難だとすれば、数兆ウォン(1ウォンは0.07円)台の損失も予想される。この2台はまだ市販されていない製品だという。
 同社は2001年にも、米国の見本市への出展を控え63型プラズマテレビの盗難に遭ったことがある。その後は見本市などに出展する製品に保険をかけるなど、盗難対策を取っている。

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