【ソウル29日聯合ニュース】環境部は29日、市庁、区庁、図書館、文化芸術スポーツ施設など公共施設、地下鉄や駅など不特定多数の人が利用する施設を標本調査した結果、それぞれ79%と49%からアスベスト(石綿)が検出されたと明らかにした。
 調査は2008~2009年に全国公共施設6106か所のうち424か所(6.9%)、不特定多数の人が利用する施設8138か所のうち313か所(3.8%)を対象に実施した。公共施設424か所の全体面積38%でアスベスト資材が使用されており、とりわけ建築資材から検出されるケースが多かった。
 アスベスト資材が使われた公共施設の割合を建築年度別にみると、1970年代が93%、1990年代以前は89%、2000年代以降は46%だった。不特定多数の人が利用する施設も1980年代以前は74%、1990年代以降は39%、2000年以降は28%と、古い施設ほど検出割合が高い。
 ただ、アスベストが検出されても、室内空気質アスベスト勧告基準(1立方メートル当たり0.01個)を超える施設は1か所もなかった。
 アスベストは世界保健機関(WHO)が発がん性物質に規定した原因物質で、大量に吸い込むと、10~50年の潜伏期を経て、肺がん、石綿肺、中皮腫などの疾病を引き起こす可能性がある。
 環境部関係者は、当面はアスベストが飛び散る懸念はないものの、施設の撤去や補修作業過程で問題が生じる可能性があるだけに、施設管理者に注意事項を盛り込んだマニュアルを配布すると話した。



Copyright 2010(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0