【ソウル30日聯合ニュース】国際海事機関(IMO)総会に出席した北朝鮮代表団が、国際社会の海上封鎖で商船の自由航海と船員の安全が脅かされていると主張したと、国外向けラジオ放送の平壌放送が30日に伝えた。
 北朝鮮は27日に英ロンドンで開かれたIMO総会に、高能斗(コ・ヌンドゥ)局長を団長とする国家海事監督局代表団を派遣した。高局長は総会演説で、「特定国の政治的動機により強要された他国への経済制裁と封鎖で、近ごろ平和的な貿易貨物船(コンテナ船)の自由な航海と船員の安全を脅かす事件が発生し、国際社会の大きな懸念を呼んでいる」と指摘。その上で、「国際海事の実践において、国際法と国連憲章の原則を無視した主権侵害行為は絶対に許されるべきではない」と主張した。
 こうした発言は、北朝鮮船舶「カンナム1号」が7月にミャンマーへの航海中、武器関連物資の積載を疑った米駆逐艦の追撃を受けて北朝鮮に戻った事件などに、不満を表明したものとみられる。
 高局長はまた、「わが国は総会期間中、海上環境の保護、航海安全保障に関する数々の協約に加入した。われわれのこうした活動は、きれいな大洋での航海安全と安保、効率性を高めるための国際社会の努力に積極的に寄与するものだ」と述べたが、加入した協約名は明らかにしなかった。
 北朝鮮は1986年にIMOに加盟、本部のある英国の北朝鮮大使館が代表部の役割を担っている。

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