握手を交わす柳長官(左)と楊外相=29日、上海(聯合ニュース)
握手を交わす柳長官(左)と楊外相=29日、上海(聯合ニュース)
【上海29日聯合ニュース】外交通商部の柳明桓(ユ・ミョンファン)長官と中国の楊潔チ外相は29日、中国・上海で外相会談を行い、李明博(イ・ミョンバク)大統領が先ごろ提案した「グランドバーゲン(包括的交渉)」構想の基本趣旨に共感する立場を確認し、具体的な内容について協議を継続していくことで一致した。外交当局者が伝えた。
 この当局者は「中国側はグランドバーゲンの基本趣旨と方向に共感するとの意思を示した。同構想はこれまで北朝鮮を除く6カ国協議参加国の間で十分に協議が行われた内容で、自然に共感が形成されており、今後も協議が進められる」と述べた。韓国政府は、7月に訪韓した中国の武大偉外務次官にもグランドバーゲン構想の基本趣旨について説明している。
 韓中外相は会談終了後も50分間にわたり同席者なしで話を続け、北朝鮮核問題の解決策について重点的に協議した。両外相は北朝鮮の核保有を容認しないとの立場を再確認した。また、国連安全保障理事会決議1874が国際社会の緊密な協力の下、忠実に履行されなくてはならず、北朝鮮に対する対話の門戸を開き、北朝鮮を6カ国協議に早期に復帰させるための外交的努力を尽くしていくことで合意した。
 双方はまた、北朝鮮核問題の解決と北東アジア地域の平和と安定という大きな枠内で北朝鮮との関係を扱っていくべきだとの認識を共有し、今後、韓中共通の理解と利益に基づき、北朝鮮核問題と関連した緊密な協力と協議を続けていくことで合意した。
 これについて外交当局者は「(北朝鮮核問題と関連した)中国の戦略と理解が韓国と共通しているという立場は確認した。過去に中国では北朝鮮の非核化より安定を望む見方も一部であったが、今では複合的・戦略的に中朝関係を考える時との認識を持っているようだ」と述べた。
 中国側は会談で、北朝鮮の6カ国協議復帰の可能性について、現時点では復帰の可能性は高くないものの、持続的な対話で外交的努力を傾けるべきだとの立場を示したという。外交当局者は「中国の温家宝首相が近く北朝鮮を訪問する予定であることから、中朝間の対話が全く行われない状況ではない。中国は北朝鮮の6カ国協議復帰について楽観的な見通しを示してはいないが、期待を持って外交的努力を行うべきだという点に重点を置いている」と説明した。

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