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雨宮さんは公州で生まれ、中学1年生だった1945年、日本の太平洋戦争敗北と同時に日本へ引き揚げた。寄贈した遺物は、磨製石剣、青銅の鏡、粉青沙器の皿、白磁の沙鉢、硯(すずり)、漆塗りの器、植民地時代の国内写真が印刷された郵便はがき、大韓帝国関連の郵便はがき、朝鮮総督府施政記念や朝鮮博覧会の絵はがきなど、青銅器時代から日本植民地時代までを網羅している。これらは雨宮さんの父親が所蔵していた遺物の一部で、父親は公州で事業をしながら趣味で骨董品を集めていたが、解放直後の混乱で大半が盗まれたという。
寄贈された遺物はまだ精密な鑑定評価を受けていないが、道の歴史文化研究院によると、鳥や花を彫りこんだ青磁の平鉢、内と外に点列を精巧に刻んだ印花紋の粉青沙器は文化財的価値が高いと評価された。
雨宮さんは、公州の市民団体などが文化財返還運動を展開していると聞き、所蔵物の寄贈を決めたという。「ようやく遺物が本来の場を探し当てたようで満足している」と話した。
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