研究チームが、35歳未満の乳がん患者1444人と35~50歳の乳がん患者8441人の治療資料を分析したところ、完治基準の5年生存率が35歳以上では89.4%だったのに対し、35歳未満では81.5%と低かった。年齢による生存率の格差は、乳がんに女性ホルモン受容体があった場合に現れており、こうしたことからホルモン受容体遮断補助療法に反応性がない若い患者が、治療法に反応性がある高齢患者より生存率が低いとの見方を示した。
乳がん手術後に女性ホルモン受容体遮断剤「タモキシフェン」を投与したところ、35歳以上の女性では投与しなかった患者より死亡率が31.9%低くなったが、35歳未満の患者には投与による反応はなく、35歳未満の乳がん患者にはホルモン受容体遮断剤が効かないことが明らかになった。このため、若い乳がん患者には新たな抗がん補助療法が必要となる。
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