米国の代表的な北朝鮮専門家、ジョージア大学の朴漢植(パク・ハンシク)教授は27日、北朝鮮は6カ国協議の再開を機に、米国による金融制裁解除だけでなく韓米合同軍事訓練の廃止も望んでいるとの見方を示した。自由アジア放送(RFA)との電話インタビューで述べたもの。

 朴教授は、北朝鮮が核凍結という廃棄の象徴的措置を取る代わりに、米国は北朝鮮を侵略しないという象徴的措置として毎年韓国と合同で行っている軍事訓練の中止を求めるものだと説明した。北朝鮮の核放棄は「米国の出方次第」とし、6カ国協議が再開されれば、北朝鮮は米国からできるかぎり多くの譲歩を得ようとするだろうと強調した。北朝鮮は韓米軍事同盟の解体までを念頭に置いているものの現実的には不可能なだけに、第1段階として韓米軍事訓練を廃止させることを望んでいるという。韓米同盟の解体は困難でも米朝不可侵協定は可能であり、その前に米国が北朝鮮をテロ国家リストから削除する必要があると主張した。

 また朴教授は、北朝鮮は米国、北朝鮮、韓国、中国などすべて北東アジア諸国が参加する集団安保体勢が完成してこそ、自国の安保が完全に保障されたと考えるだろうと指摘した。それまでは核の完全な廃棄は難しいとしている。北朝鮮当局も正確には、米国とどの段階で具体的に何をやりとりするかは決めていないようだとの見解を示した上で、「北朝鮮がどこで核を凍結するのか、核兵器拡散防止条約(NPT)に復帰するのか、問題は難しいが、そのラインはさほど高くはない」と主張した。専門家らは米国の対北朝鮮不可侵宣言程度で可能になるとみているという。

 朴教授はこれまで40回以上訪朝している。今回は18日から21日まで北朝鮮に滞在していた。


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