サムスン電子とLGフィリップスLCDがリードしている世界の液晶ディスプレー市場で、台湾勢の追い上げが激しくなっているなか、中国も急成長を遂げており、2010年には価格競争力で韓国に迫る勢いとなるとの見通しが出た。

 韓国電子産業振興会が19日に発表した、韓中液晶ディスプレー産業の動向に関する報告書によるもの。韓中両国の液晶ディスプレー産業について、価格、品質、生産、組織・人材などの産業競争力主要要因を総合的に評価した結果、中国は現時点で韓国に4~5年の遅れを取っているものの、来年には2.5年、2010年には1年差まで追い上げてくるものと予想された。価格競争力では3年、組織や人材では5年の格差があるとされるが、来年にはそれぞれ1年と3年に縮小され、2010年にはまったく差がなくなる見通しだ。5年以上の開きがある品質競争力と生産競争力も、2007年には3年、2010年には2年まで縮まるほか、技術競争力も3.5年の遅れが来年には2.5年、2010年には1.5~2年まで縮まるとみられる。

 報告書は、韓国や台湾、日本などの先進企業が、巨大な中国市場への参入に向け製造工場を大挙中国にシフトさせ稼動拡大を進めている上、中国政府の積極的な支援が、中国液晶ディスプレー産業の急発展にかなりの影響を与えていると分析する。間もなく液晶モニター用の17インチ、19インチ製品部門から、韓国企業の強力な競争相手に浮上することが予想される。

 こうしたことから報告書は、国内の関連中核人材の流出防止策作り、中国に進出したグローバル企業との協力強化による国内市場の弱点補完、高機能液晶など競争力のある新製品の開発拡大が、韓国側の対応策や発展戦略になるとアドバイスしている。


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