黄禹錫(ファン・ウソク)教授らが5月に発表した胚性幹細胞(ES細胞)は、すべて患者対応型ではなかったことが最終確認された。ソウル大学の調査委員会が29日に発表した。
 調査委員会は、黄教授が記者会見で言及した5個の凍結保存した細胞を含め、8個すべてが患者の体細胞と一致せず、ミズメディ病院に保管されていた受精卵から作製したES細胞だったと明らかにした。また、外部機関に分析を依頼したES細胞も、すべて患者の細胞と一致せず、いずれも受精卵から作製したES細胞だと結論を下した。患者の体細胞のDNAと一致するES細胞は見つけることができず、作製したという証拠もなかった。

 実験に使用された卵子の数については、実験ノートに書かれた記録を整理しており、大枠で確認はできたが、正確な数は確認できてないとしている。

 また、ES細胞がすりかえられたとされる疑惑と関連しては「事実関係について調査委員会が明らかにする範囲ではない」とし、検察で捜査すべき問題であることを示唆した。

 一部で研究チームのキム・ソンジョン研究員が自殺を図ったとする報道が出ていることについては「調査委員会で研究員と面談した後、自殺について聞いたことはない」として可能性を否定した。

 調査委員会は来年1月中旬に、これらの内容を含む最終報告を発表する予定だ。


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