韓国でロケが行われたシーンの一部(ラピフィルム提供)=(聯合ニュース)
韓国でロケが行われたシーンの一部(ラピフィルム提供)=(聯合ニュース)
インドネシアでは最近、「新韓流」ともいうべき現象が起きており目を引く。韓国のドラマや歌謡曲などを受け入れるにとどまらず、韓国的要素を取り入れた大衆文化コンテンツを作り出し、消費している。

 現地の韓国文化院などによると、インドネシアの映画製作会社ラピフィルムが27日にジャカルタで新作映画「JILBAB TRAVELER:LOVE SPARKS in KOREA」の試写会を開く。

 インドネシアの人気作家、アスマ・ナディア氏の小説を原作とする同映画は現地の有名な歌手や俳優が多数出演し、韓国的要素が盛り込まれ、企画段階から大きな関心を集めた。

 ストーリーは、ジルバブ(イスラム教徒の女性が着用するスカーフ)を巻いて世界を旅する有名旅行作家のラニアが韓国人写真家のヒョングンと出会い互いに引かれあうというもの。典型的なメロドラマだが、2人が文化的、宗教的違いを克服していく姿は興味深いとの評価を受けている。半分以上のシーンは韓国の江原道などでロケが行われた。

 来月5日に公開される予定だが、既にインドネシアではラニアが巻いていたジルバブが若い女性の間で流行している。

 ラピフィルムのプロデューサーは映画について、「ジルバブを巻いた女性たちに、望めばどの国でも、どこにでも行くことができるということを伝えたかった」と説明した。主人公のラニアとヒョングンは実在する人物をモデルにしているという。

 また、アスマ・ナディア氏が映画に韓国関連の内容を盛り込むことに非常に積極的だったと伝えながら、「映画は最高の成果を得ると思う。良い脚本があればまた韓国で撮影したい」と語った。

 映画だけでなく現地の地上波放送局でも韓国的要素を積極的に活用している。インドネシア最大の放送局、RCTIの人気番組「MUDE IN indonesia」がその代表的な例といえる。

 この番組は2人のコメディアンがインドネシアでさまざまな体験をするという内容。先月14日から今月4日にかけて4回にわたり韓国編を放送し、16%を超える異例のシェアを記録した。

  RCTIのハン・ギョンジン責任プロデューサーは「これまで韓国ドラマのシェアはどれも10%以下で、インドネシアでは韓流現象はないとみなされてきた」と説明した。しかし、「MUDE IN indonesia」や「JILBAB TRAVELER:LOVE SPARKS in KOREA」は現地のコンテンツに韓国的要素を取り入れたことでインドネシアの人々が受け入れやすくなったとした上で、「現地化こそ韓国が追求すべき方向だ」との考えを示した。


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