パク・ヘイル=(聯合ニュース)
パク・ヘイル=(聯合ニュース)
「ナチュラルに演技をすることが第1の目標です。すべての観客を満足させることはできないけれど、たくさんの観客に喜んでもらえるよう、自分を磨いていかないと」――。

パク・ヘイル の最新ニュースまとめ

 イム・スンレ監督作品『ワイキキ・ブラザース』で2001年にスクリーンデビューした韓国俳優パク・ヘイル。10年間で助演も含め20作品を超える映画に出演した。『殺人の追憶』(2003年)、『黒く濁る村』(2010年)では、内面が読めない陰気な男、『グエムル~漢江の怪物』(2006年)では大人らしくない青年、『恋愛の目的』(2005年)ではだらしない教師と、さまざまなキャラクターに変身してみせた。

 来年1月6日に韓国で封切られる『心臓が脈打つ』では、三十路を過ぎたが母親から小遣いをせびり取るぐうたらな青年、フィドを演じた。先ごろソウル・三清洞のカフェで会ったパク・ヘイルは、「ぐうたらなところばかりを表現したり、感情を張り上げるような演じ方はしたくなかった」と語った。
 「フィドはいわゆるチンピラ、思い切り感情を出してもいいキャラクターではあるけれど、単にそれだけではいけないという気がしたんです。僕自身も感情を発散させるだけの役には興味がないですし。ただ自然なトーンで行きたいと思いました」。

 娘の心臓病を治療するため孤軍奮闘するヨンヒ(キム・ユンジン)と、脳死状態の母親を生かそうと努力するフィド。ヨンヒの娘を救うにはフィドの母親の心臓が必要だ。フィドが母親の心臓を提供する代価として巨額を受け取りながら移植を拒否することから、ストーリーが展開していく。米ドラマ『LOST』に6年以上出演し米国活動を続けてきたキム・ユンジンと、初めて呼吸を合わせた。これまでの出演作を見て、ぜひ1度共演したいと思っていた女優だ。「役を演じていないときも、何か大きな”気”感じる先輩」だと紹介した。

 先輩との初共演、メガホンを取るのは新人のユン・ジェグン監督、自身が演じたフィドもなじみのないキャラクターだった。『心臓が脈打つ』は、さまざまな面でパク・ヘイルにとり冒険だった映画といえる。
 「脚本を読み好奇心がわき、演じてみて後悔しない自信が持てたときに作品を選びます。”この作品なじみがないな、でもいいな”と感じたときにも選択しますね。ユン監督は新人ですが、脚本から良い気を感じることができた、だから選んだまでです」。

 作品が良いと思えば、出演はいとわない。ことしはチョ・ソンヒ監督の長編デビュー作、製作費5000万ウォンの低予算映画『End of Animal』に出演した。「脚本が興味深かったので」という。100億ウォン台の製作費で撮影してもいいほど大きなストーリーがある映画を、どうして5000万ウォンで撮ることができたのか、今考えても不思議だと話す。「とても変わった感動です」。

 イム・スンレ監督にスカウトされるまでは、ソウル・大学路で演劇の舞台に立っていた。スカウト後は映画の道にまい進し、来年で映画デビュー10年を迎える。映画俳優としての覚悟を尋ねると「物理的時間はさほど重要ではないと思う。毎回新しく、ありきたりでない演技をするため努力しています」と返ってきた。
 「10年間役者をしていれば固定パターンが出るものですが、それをなくそうと努力し続けています。経験で蓄積されたノウハウをしっかり活用することも重要ですが、そこに頼らないことはもっと重要だと思う。僕が持つ技術や経験値も別にたいしたものではありません。どう演じなければいけないか、常に自問しています。試行錯誤していれば、道を見つけることができるでしょう」。

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