中国の台湾産果物禁輸問題で台湾側が11月にWTOで「申し立て」 専門家は「直接交渉がカギ」=台湾報道(画像提供:wowkorea)
中国の台湾産果物禁輸問題で台湾側が11月にWTOで「申し立て」 専門家は「直接交渉がカギ」=台湾報道(画像提供:wowkorea)
中国が「カイガラムシ」検出を理由に台湾産のバンレイシとレンブの輸入を中断している問題で、台湾の専門家が「中台の直接交渉が輸入再開のカギとなる」という見方を示している。

 中国の国務院台湾事務弁公室の馬暁光報道官は27日、台湾側が管理を徹底すれば問題解決は難しくないとし、「最終的にこの問題を解決するカギは、両岸(中台)の間にある」と述べた。

 台湾の行政院農業委員会は、中国側と数度にわたって協議を行ってきたが、そのたびに「無視」されてきたとしている。これについて、馬報道官は「中国側からは台湾側に何度も状況を知らせており、問題がどこにあるのかはっきりと指摘している。台湾側は責任を果たさず、中国側の担当者に『会えない』ことを言い訳に責任を棚上げにしようとしいる。これは台湾農業者の利益を無視した行為だ」と主張した。

 中国の海関総署(税関)は今年9月19日、台湾のバンレイシとレンブからカイガラムシが検出されたとして、同20日から輸入を中断している。

 台湾行政院農業委員会の陳吉仲委員は「11月3日から5日に開かれる世界貿易機関(WTO)の衛生植物検疫措置に関する委員会(SPS委員会)で申し立てを行うことになっている」と発言。

 同委員会の林家栄国際処長も「SPS委員会での協議を通じて中国側に回答を求めるとともに、検疫に関する科学的な証拠提出を求めることで、双方の踏み込んだ対話につなげていきたい」と述べた。

 しかし、ある農政の専門家は「問題解決のためには当事者が解決の糸口をつかまなければならない。そうでなければ、SPS委員会で協議をしても大きな効果はない」と話す。

 この専門家は「中国は輸入を中断したのであり、禁止したのではない。つまり、話し合いの余地は残されている。中台の当局による交渉が果物輸入再開のカギを握っている。しかし、中台の関係悪化が交渉を妨害している状況だ」と述べた。
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