韓国社会に深まる「男女の対立」・・・SNSのせい?(画像提供:wowkorea)
韓国社会に深まる「男女の対立」・・・SNSのせい?(画像提供:wowkorea)
2016年5月17日、ソウル地下鉄2号線の江南駅10番出口付近のトイレで23歳の女性が殺害された。犯人キム氏が被害者より先にトイレに入ってきた男性6人ではなく、その後に入ってきた女性を殺害した事実が明らかになり、「女性嫌悪の犯罪」という言葉が登場した。

 この事件以降、男女の対立は社会的葛藤の一つとして位置づけられただけでなく、状況は深刻になりつつある。

 2013年から、韓国社会の対立に関する調査を行ってきた韓国リサーチや、社団法人韓国社会対立解消センターの調査結果によると、江南駅殺人事件が発生する前の2015年は、男女の対立が深刻だという回答が30%に過ぎなかったが、2017年は40%、2019年は45%と、毎年高まっている。

 今年2月に韓国リサーチが実施したあるアンケート調査でも、「韓国社会での男女の対立はどの程度だと思いますか?」という質問に63%が「深刻だ」と答えた。

 特に、20~30代は75%以上が深刻だと回答した。

 男女の対立が深まる理由について24歳の男性Aさんは、「フェミニズムを政治的道具に利用する現政権」が問題だと話した。

 またA氏さんはパク・ウォンスン前ソウル市長のセクハラ事件に対し、与党が沈黙したことに対して、「(政権に)役立つ事件にだけ(女性の人権擁護)を主張する」と指摘した。

 チェ・ソンさん(25歳、女性)はSNSの活性化も、男女の対立に関する議論が活発になった一つの理由だと話した。

 チェさんは「SNSでさまざまな人々の話が共有されている」とし、「これまで個人の経験とされてきたことが、個人だけの問題ではないことが分かった」と話した。

 20~30代が他の世代に比べて男女の対立をより深刻に感じるのは、インターネットで男女の対立と嫌悪が拡大・再生産されるのが原因とされている。

 20歳の女性Bさんは「現実にも男女の対立は確かにあるが、インターネットがこれを深めている」とし、「匿名性が強いため、責任のない言葉を流布している」と話した。

 これについてチャン・ドクジンソウル大社会学科教授は「男女の対立は非常に複雑な問題」とし、「インターネット上で拡大・再生産される嫌悪表現があおっている」と伝えた。

 過去5年間、男女の対立を「深刻だ」と感じる人が増えたことについて、ソウル大学のクァク・グムジュ心理学部教授は「江南駅殺人事件後、多層的な問題が男女の対立の問題として解釈される事例が増えた」と診断した。

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