先日、いつも次のコーナー「アイケーブリッジ通信」を書いているスタッフ斉藤が、
新しいパソコンにスキャンを設定する、という作業をしてくれていました。
無事スキャンができるようになり、「せっかくだから」と言いながら、ちょうど
しなければいけなかったある資料のスキャンをしました。
この「せっかくだから」を聞いて、あ、この日本語、おもしろいな、韓国語にしたら
どうなるかな、といろいろ考えました。
せっかく、を国語辞典で引くと、まず、
「無理をして。苦労して。わざわざ。」
という意味が出てきます。そして、これを単純に韓国語にすると、
その代表的な意味は、「모처럼(モチョロm)」に置き換えられます。
拙著『シゴトの韓国語』にも頻繁に登場する単語でもあります。
모처럼 오셨는데 식사라도 하고 가시지요.
(モチョロm オションヌンデ シkサラド ハゴカシジョ
/せっかく(わざわざ)いらしてくださいましたから、お食事でもご一緒しましょう)
こんな感じですね。でも、斉藤の「せっかくだから」はこれではないですね。
日本語の辞書の2つ目には、こんなふうに書いてありました。
「滅多に得られない、恵まれた状況を大切に思う気持ちを表す。」
ふんふん、これに近いですね。韓国語ではどう表したら良いでしょう。
「せっかくだから、ついでにこれもやってしまおう」そんな気持ちを表すには、
한 김에 이것도...
(ハンギメ イゴット…/ついでにこれも…)
こんな感じになるでしょうか。こんなふとした日本語の韓国語、そしてその逆を
考える作業は、字幕翻訳の作業にも通じるトレーニングになりそうです!
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- <著者:幡野 泉>
アイケーブリッジ外語学院代表。「All About 韓国語」ガイド。 早稲田大学第一文学部卒業。延世大学校韓国語学堂6級修了。同韓国語教師研修所第20期修了。2008年 韓国雄弁人協会主催「第13回世界韓国語雄弁大会」にて統一部長官賞受賞。16年の第21回同大会において国務総理賞受賞。著書 『すぐに使えるシゴトの韓国語』 (アルク)、『シゴトの韓国語 基礎編』 『シゴトの韓国語 応用編』(三修社)、『リアルな日常表現が話せる! 韓国語フレーズブック』(新星出版社)など。翻訳書に『無礼な人にNOという44 のレッスン』(白水社)がある。
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