最高齢94歳の大学生が学士号取得…「悔いの残らないように」=韓国報道(画像提供:wowkorea)
最高齢94歳の大学生が学士号取得…「悔いの残らないように」=韓国報道(画像提供:wowkorea)
「大学の卒業証書がなくて、そのことが悔いとして残っていた。この歳では授業についていくのが大変で、徹夜で勉強してたんだから。子供たちも心配していたよ、ハハハ。」

パク・ヨンハ の最新ニュースまとめ

94歳にして「韓国最高齢の学士号取得者」になったパク・ヨンハクさんは「今日の日が来ることを待ち望んでいたが、気恥ずかしくもあり嬉しくもある」と語った。90歳になった2019年2月に韓国放送通信大学の日本学科に入学したパクさんは、1学期も休まず学び続けて、ついに卒業証書を受け取った。

パクさんは22日の午後、韓国放送通信大学校の学位授与式の前にインタビューに応え、「過ぎ去った歳月がフィルムのように回想される」と語り、ときめいた表情を見せた。45年間の教師生活を1995年に定年退職したパクさんは「生徒を教える人として暮らし、こんどは教えを受ける側になった4年間が幸せだった」と笑った。

退職後10年間にわたり老人大学に通っていたパクさんが大学への入学を決心したのは「学びに対する悔い」のためだった。高校、大学という概念さえはっきりと決まっていなかった1948年、教員試験を受けて教員養成所に入所したパクさんは、6か月という短い研修期間の後、すぐに教員として任用された。教師養成所は、戦乱の影響で不足している教員を短期間で養成するために設立された教育機関だ。

正規課程を経た師範学校出身の教師とはスタートラインが違っていた彼は、学びの「空白」を埋めようと地道に努力した。昇進に必要な点数も師範学校出身者とは異なり、養成所出身の教師が校長になるケースは珍しく、他の同僚よりも数倍努力を傾けた。パクさんは「昇進するためには研究論文を提出してこれをパスしなければならず、研修を受けるために懸命に努力して校長になったが、昇進するには見えない『ガラスの天井』が存在した」と当時を振り返った。

高校の卒業証書がないため、大学に入学することも困難だった。教師養成所の資格証は高校卒業証書として認定されず、再び高等教育を受け直さねばならなかった。パクさんは、子どもたちに内緒でチンジュ(晋州)高校附属の放送通信高校に通い、3年間リモート授業を受けて、大学への入学条件をすべて整えた。パクさんの孫のパク・ヨングァンさん(32)は「祖父が高校の授業を受けに通っていたことも知らなかった」と話し、「大学入学の知らせを聞いてびっくりした」と話した。

夢にまで見た大学生活だったが、最初は馴染めなかった。パクさんは「最初は若い人たちと一緒に学ぶのが気恥ずかしく、講義も思ったより難しくて大変だったが、そのうち他の学生たちが横で一つずつ教えてくれて親しくなり、勉強が面白くなった」と話した。

新型コロナウイルスの感染拡大によりオンライン授業が増えたことは、また別の困難だった。パクさんはパソコンの使用が不慣れなせいで「授業を受けようとしたがパソコンの電源が入らず、困って息子を呼んだらただコンセントが抜けていただけだったこともあった」と語り、「学校に行って授業を受けるよりもオンライン授業の方が大変だった」と苦労を吐露した。

それでもパクさんは「生即苦、苦即幸」と力強く語った。生きることはすなわち苦労することであり、苦労の道がすなわち幸せにつながるという意味だ。パクさんは「勉強を続け、目標を持って暮らすことは健康にも良く、一生のうちにやりたいことも成し遂げた」と語り、「年齢に縛(しば)られることなく、挑戦することを恐れずに生きてほしい」と付け加えた。
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