水木ドラマ市場の競争が火花を散らしており、各テレビ局の明暗がはっきりと分かれている。

ホン・ソクチョン の最新ニュースまとめ

TNSメディアコリアの全国調査によれば、『ガラスの華』は、先週視聴率11.3%(9話)、11.6%(10話)と落ち込み、1話よりも低い視聴率を見せた。

財閥2世など、既存のトレンディードラマでよく見られたあらゆる慣習的で偶然的な設定を盛り込んだドラマの展開、無理してカッコいい台詞を作ろうとする作家の作為性、『パリの恋人』のスヒョクとほぼ同じ雰囲気で演じるイ・ドンゴンなどが、ドラマの魅力を損なっている。

イ・ドンゴンとキム・ソンス、キム・ハヌルの三角関係でドラマを続けていくには、あまりにも厳しそうだ。「愛と友情、どちちを取る?」という台詞は、1980年代の復古風ドラマを見ているようだ。

中身の抜けたこのような状況で、『ガラスの華』は、キム・ソンスの演技トレーニングの場になってしまった感じもする。『雪だるま』を演出したドラマの大家イ・チャンスンPDの作品なので期待が大きかったが、今は失望に変わっている。

『ガラスの華』の回復は簡単ではないだろう

2週目を迎えたMBC『悲しき恋歌』が『ガラスの華』と同年代の視聴者を対象にしており、水木ドラマの強者、KBS『海神』も、若い視聴者まで引きつけており、『ガラスの華』は打撃を受けている。

『悲しき恋歌』は、先週18.1%(1話)、16.2%(2話)の視聴率で、順調なスタートを切ったが、今後の視聴率上昇の余地は多い。

『悲しき恋歌』は、まだ出演俳優のシナジー効果が強くないが、クォン・サンウ、キム・ヒソンなど、トップスターの出演だけでも基本視聴率確保が可能である。叙情的でリアリティーが生かされた映像を映し出し、若者の感情をうまく表しているユ・チョリョンPDの演出力が際立つ。

しかも、主題歌の占める比重が高く、まるでミュージックビデオや映画のような感じを漂わせている『悲しき恋歌』は、10~20代女性のファンを引きつける可能性が高い。

まだ改善の余地はあるが、視覚障害者を演じるキム・ヒソンの演技は、『トマト』よりは改善された。ナ・ヨンヒ、チン・ヒギョン、ホン・ソクチョン、イ・ミヨンなど、ベテラン俳優たちの強烈な演技もドラマを支えている。

視聴率の支えを得たKBS『海神』は余裕しゃくしゃくである。

年末授賞式番組との競争となった先月29日と30日にも、25~26%台の視聴率を記録した『海神』は、先週26.7%(13話)、29.4%(14話)で、30%台に肉迫し、固定視聴層を築き上げている。

『海神』の人気は、原作の堅固さの他に、中国で収録したスペクタルな映像を基にしたフュージョン型時代劇と、正統時代劇の要素をうまく合わせたカン・イルスPDの演出力に起因している。

ここに、当初時代劇の主役をあまりにもやりすぎてキャスティング論争を巻き起こしたチェ・スジョンが、劇中で奴隷として売られ、剣闘士になったり、難しいアクションシーンを難なくこなすなど、視聴者の心配を払拭させた。

悪女メイクも辞さないチェ・シラ、イ・ウォンジョン、キム・カプス、イ・ヒドなどのベテラン俳優たちの隙の無い演技、ソン・イルグク、スエ、キム・フンスなどといった新鋭の、ドラマに対する情熱は、既存の時代劇ファンの中・壮年層だけでなく、若い世代まで引き込んでいる。この点はもちろん『ガラスの華』に不利に作用する。

『海神』は、日増しにストーリーで引っ張っていく“力”を感じさせている。先週木曜の最後のシーンは、撮影場で最高齢のチェ・スジョンの“フォース(力)”を感じさせ、葛藤構造の極大化を予告した。

チェ・スジョンが、ヨンムン(ソン・イルグク)に、「我らの運命が分かれたのは、我々の君主が違うからではない。あなたが仕える方が私の父を殺し、私を死地に追いやったからだ。これから私は必ず敵を討つ」と言ったときの声の、微妙な震えまで細々と表現した彼の台詞回しには感嘆させられる。

線が太く、しかしながら繊細さも失っていないチェ・スジョンのカリスマに心を奪われた視聴者は少なくない。

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