<インタビュー後編>映画「ベテラン」ユ・アイン、「大人になった」と言われると寂しい

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<インタビュー後編>映画「ベテラン」ユ・アイン、「大人になった」と言われると寂しい
<インタビュー後編>映画「ベテラン」ユ・アイン、「大人になった」と言われると寂しい

俳優ユ・アイン(提供:OSEN)

全ての俳優は話がうまくはない。立て板に水のような愉快な雰囲気を主導する人がいるかと思うと、生まれつきの性格などが理由で短く語ることから抜けられない人もいる。俳優ユ・アインは、その中間ぐらいにいる。これまで演じてきたキャラクターのせいか、とぼけているようにも感じるが、公式の場やインタビューでは緊張した表情がはっきり見られる。時折、声が細かく震えることもある。それでも繊細な比喩と描写で物静かに話を続け、その中に込められた彼の考えや主張は明確である。時に適切なユーモアを交えながら笑わせるが、その時は彼特有の無邪気な笑顔に出会える。

 そのような姿から映画「ベテラン」のチョ・テオを思い出すのは難しい。そのくらいチョ・テオはあくどい。財閥3世であるテオは、傍若無人で唯我独尊で、誰であれむやみに接する。部下に腹いせすることはもちろん、女性に暴力を振るうことすら気兼ねない。彼の狂気じみた行動は、正義感あふれる熱血刑事のソ・ドチョル(ファン・ジョンミン)の目に留まり、ドチョルを中心にした広域捜査隊とテオの追い回される戦いが始まる。俳優ファン・ジョンミン、オ・ダルス、チョン・ウンイン、チョン・マンシクら、そうそうたる先輩との戦いだが、テオを演じるユ・アインは誰にも負けないカリスマ性を発揮している。

 「イメチェンの成功」と表現するには彼にとってテオはより深い意味があるようだった。若くしてデビューした彼もいつの間にか数え年で30代の入り口に立ち、演技に対する悩みもより深くなったからだ。「大人になったと言われると悲しい」とし、「まだまだ」と言いたいユ・アインから映画「ベテラン」の話をさらに聞いてみた。


―ファン・ジョンミンやユ・ヘジン、オ・ダルスはリュ・スンワン監督の作品に出演した経験があり、今回の出演者にそういった俳優が多かったが、どのように適応していきましたか? 
適応するのはうまいほうではありません。以前よりとぼけた感じになった気がしますが、気楽ではありません。現場が“働く遊び場”だとすれば、「ベテラン」はおじさんたちと遊ばなければならないですよね(笑)。ふざけても本当によく合わせてくださる。親しくなろうと頑張っていることをわかってくださったようです。先輩方は僕が飲み会に行かなかったと冗談っぽく寂しがります。だけどいつにも増して酒の席には顔を出した方なんです。皆さん決まったお酒があるんですよ。オ・ダルス先輩はマッコリ、ファン・ジョンミン先輩とユ・ヘジン先輩は焼酎。僕一人でビールを飲んでいました。

―劇中、主にチェ常務役のユ・ヘジンと共に登場するが、ユ・ヘジンとの共演はどうでしたか? 
テオとチェ常務はギブ&テイクの関係ではなく、テオがチェ常務を一方的に目をつけて抑えていたんです。僕としては勇気が必要な部分でした。ありきたりの言葉だけど、本当にユ・ヘジン先輩が楽にしてくださいました。初めての撮影の時にこっそり呼んで「頑張ろう」とおっしゃったのですが、それが大きな力になりました。あえて言うなら、繊細な部分が似ています。一瞬一瞬で顔に起きる波長が繊細に細工されているという感じがあります。そうやって細かく演技をなさるので、それを見守るのが楽しくもありました。

―劇中の大部分のシーンでスーツを着ていますが、演技するのに影響はありましたか? 
歩き方から違いますよ。スーツを着るとジェスチャーも違ってきます。テオがスーツにこだわったのは、自分の年齢や位置に対する劣等感の表れだと言えます。映画「ワンドゥギ」や「カンチョリ」の時は市場を回ってとにかく年取って見える古い衣装を探しました。今回は輸入生地で作った高級スーツです。衣装担当の方を別にお呼びして、衣装監督に紹介しました。金持ちの方は袖の長さ1mmまで神経を注ぐと聞きましたが、ビジュアル的に重要ではないかと思って、繊細に気を使いました。

―ファン・ジョンミンとの最後の対決シーンが印象的でしたが、どうですか? 
肉体的に大変
<インタビュー後編>映画「ベテラン」ユ・アイン、「大人になった」と言われると寂しい

俳優ユ・アイン(提供:OSEN)

でした。撮影時間が長くて、夜にばかり撮らなければならなかったんですが、暑いし蚊が多かったんですよ。終わるとマッサージを受けたりして、うまく蹴とばすことができなくて、血豆ができたりもしました。だけど広い野外で大きな同線での動きだから前作よりスッキリする部分もありました。

―いろいろな面で興行的な欲も出てくるのではないですか? 
それはものすごくありますね。僕が本当に商業映画市場に深く入ったなと感じます。興行そのものよりは「思わずこんな夏の市場に飛び込んで競争することになったんだな」という感じです。以前は興行に対してあまり積極的に考えなかったのですが、今は多くの人に愛されたいという気持ちです。

―時の流れを自ら認識しているようですね? 
もちろん顔は今でも子どもっぽいですけどね(笑)。だけど年齢を問わず、うまく話ができません。デビューした新人ならイメージや年齢に自由だろうけど、今の顔やイメージでいくつかの作品に出演してきたので…。そのおかげで多くの方が愛してくださいましたが、全て消してしまいたいと思うこともあります。演技というのは、自分の思い通りにするのではなく、ある段階を踏みながら観客に新鮮さを提供しなければと思います。

―今回のテオを含めてキャラクターごとに少しずつ変化がありました。安住せずに変化を追及しつづける力はどこから出てくるのですか? 
年を取れば当然さらにうまくやらなければいけません。監督がこうおっしゃいました。俳優は当然演技をうまくやらなければならず、一生懸命することは称賛されることではないと。20代の時にはスターの周囲をくるくる回っていました。混乱するときもあったし、そうなればなるほど演技に集中して頼もしく重みのある俳優になりたという欲もありました。そうすると、時の流れに便乗した作品よりは、俳優として自分の顔を見せられる作品を最大限選択しようと思いました。ただそんな風に流れてきたので、はつらつと軽快な作品を好まないと周囲は考えます。実際はそうじゃないんですけど。軽く生きています(笑)。

―日ごろから粘り強く考え抜いていると感じましたが、もう大人になったということでしょうかね? 
大人になったと言われると寂しくなります。まだだと言いたいです。僕はいつも同じです。過去には何が売れるのかと思いめぐらした時期もありましたが、今は差別化された何かをお見せしようと悩んでいます。過去も現在も絶えず悩み続けています。




<インタビュー前編>はこちら
http://www.wowkorea.jp/section/interview/read/151290.htm
2015年8月29日10時0分配信 (C)WoW!Korea


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