杭州アジア大会のメイン競技場(大会ホームページより)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
杭州アジア大会のメイン競技場(大会ホームページより)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】世界の人口の6割に当たる47億人が暮らすアジア大陸最大のスポーツフェスティバル、アジア大会が9月23日、中国の浙江省杭州で開幕する。

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 今年で19回目を迎えるアジア大会は、昼と夜の長さがほぼ同じになる秋分の日に始まり、10月8日に閉幕する。

 7~8月は30度以上と高温多湿で9月から20度台に下がる杭州の気候を踏まえ、中国政府とアジア大会組織委員会は開幕に最適な時期として秋分を選んだ。

 杭州アジア大会は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行(パンデミック)から地域内で流行を繰り返す「エンデミック」に移行した後、アジア大陸で初めて開催される国際総合大会という点で特別な意味を持つ。

 中国政府と組織委員会は2022年7月、同年9月に開催を予定していた杭州アジア大会を自国内の新型コロナ感染拡大により1年延期すると発表した。

 1951年にインド・ニューデリーで第1回大会が開かれ、54年にフィリピン・マニラで開かれた第2回大会からは4年ごと、偶数年に開かれてきたアジア大会が延期されたのは今回が初めて。

 新型コロナという未曽有の感染症が地球を襲った20年、国際オリンピック委員会(IOC)と日本政府、東京五輪組織委員会が戦争以外での理由では初めて五輪開催を1年延期したように、杭州アジア大会も同じ道を歩んだ。

 21年に開催されても公式名称は「2020年東京五輪」だったのと同様に、杭州アジア大会の公式名称の前にも本来の開催年度である「2022年」がつく。

 世界最大のスポーツイベントである24年パリ五輪(24年7月26日~8月11日)を10か月後に控えて行われる今年のアジア大会は、五輪の前哨戦としての性格も持つ。

 アジア大会をパリ五輪の予選と見なす国際競技連盟(IF)が少なくなく、実力の検証と五輪出場権獲得という二兎を追うため、アジアオリンピック評議会(OCA)に属する45の国内オリンピック委員会(NOC)はいつにも増して大会準備に力を入れると予想される。

 インドネシア・ジャカルタで開催された18年アジア大会以来5年ぶりに開催される今大会は、北朝鮮が国際総合大会に復帰することでも注目される。

 南北が蜜月関係にあった18年のジャカルタ大会で、韓国と北朝鮮は開会式・閉会式で朝鮮半島旗(統一旗)を掲げて共同入場し、バスケットボール女子、カヌー、ボートで南北合同チームを結成した。

 南北合同チーム「コリア」はカヌー・スプリントの女子トラディショナルボート500メートルで国際総合大会の南北合同チームとして初の金メダルに輝いたのをはじめ、カヌーで金メダル1個、銅メダル2個を獲得。バスケ女子合同チームは銀メダルを獲得し、歴史に新たな1ページを刻んだ。

 だが、19年にベトナム・ハノイで開かれた米朝首脳会談が決裂して以来、南北関係は急激に冷え込んだ。

 北朝鮮は、自国内への新型コロナ流入防止と選手保護を理由に東京五輪への不参加を決め、IOCは「各国のNOCが選手を派遣して五輪に参加する義務がある」と定めたIOC憲章に違反したとして北朝鮮のNOC資格を22年末まで停止した。

 IOCによる懲戒が昨年末で自動解除され、北朝鮮は18年のジャカルタ大会以来5年ぶりに国際舞台に復帰することになった。

 一方、欧州大陸に属するロシアとベラルーシが招待枠でアジア大会に出場するかにも関心が集まる。 

 IOCやIFなどの国際スポーツ機関は昨年2月、ウクライナに侵攻したロシアと侵攻を助けたベラルーシの選手を国際大会から除外した。

 その後、パリ五輪の大陸・競技別予選が本格化した今年初め、一定条件を満たす両国選手の五輪出場を容認する方針を示した。

 これを受け、OCAは公正に競争できる機会を提供するとして、加盟国の意思を確認せず一方的にロシアとベラルーシの選手を杭州アジア大会に招待すると発表した。両国選手は「オブザーバー」として出場し、メダルや成績は記録に残らない。

 杭州アジア大会は40競技483種目でメダルが争われる。大韓体育会は8日に競技力向上委員会を開き、全競技に過去最多となる1180人の選手団を派遣することを決めた。

 今大会では、韓国のお家芸とされるeスポーツ(ゲーム対戦競技)が正式競技として初開催される。パリ五輪で正式競技になるブレイキン(ブレイクダンス)も大会を盛り上げる。

 競技は杭州をはじめ寧波、温州、湖州、紹興、金華の浙江省6都市で分散開催される。

 韓国代表は陸上の禹相赫(ウ・サンヒョク)、水泳の黄宣優(ファン・ソヌ)、体操の呂書晶(ヨ・ソジョン)、卓球の申裕斌(シン・ユビン)、バドミントンの安洗塋(アン・セヨン)、アーチェリーの安山(アン・サン)など、東京五輪での活躍で看板スターとなった若手選手が再び世界と対戦する。

 98年のバンコク大会で日本を抜いて総合2位に浮上した韓国は、02年釜山、06年ドーハ、10年広州、14年仁川大会まで2位の座を維持したが、18年ジャカルタ大会では金メダル49個と日本に26個リードされ、3位にとどまった。




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