ソウル市庁前の広場に設けられた合同焼香所を訪れた市民ら=31日、ソウル(聯合ニュース)
ソウル市庁前の広場に設けられた合同焼香所を訪れた市民ら=31日、ソウル(聯合ニュース)
【全国総合聯合ニュース】韓国・ソウルの繁華街、梨泰院でハロウィーンイベントに押し寄せた多数の人が転倒し150人以上が亡くなった29日の雑踏事故から2日目の31日、全国各地に設置された犠牲者を追悼する焼香所に市民らが列を作っている。 慶尚南道庁に設置された合同焼香所を訪れた50代の市民は、「(事故が発生した場所と慶尚南道の)距離は遠いが、多くの故人が自分の娘や息子のようで来た」とし、「このようなことが二度と起きないことを願う」と涙ぐみながら話した。 済州道庁内に設置された合同焼香所を訪れた同庁の20代の職員は「犠牲者のほとんどが同年代なので複雑な気持ち」とし「一度も会ったことがないが、まるで自分の友人がこの世を去ったようで複雑だ。今後、このようなことが再び発生しないよう原因調査と対策がなされることを願う」と話した。 ソウル市庁前の広場に設けられた合同焼香所には午前から弔問に訪れた市民の列が続いた。合同焼香所はこの日午前10時に設置され、毎日午前8時~午後10時に弔問を受け付ける。左胸に追悼の意を示すリボンをつけた市民たちが犠牲者に黙とうを捧げる姿も見られた。 呉世勲(オ・セフン)ソウル市長は同日午前、韓悳洙(ハン・ドクス)首相、朴普均(パク・ボギュン)文化体育観光部長官、曺圭鴻(チョ・ギュホン)保健福祉部長官らとともに合同焼香所を訪れ、献花し黙祷した。 事故が発生した梨泰院の管轄区庁である竜山区では事故現場に近い緑莎坪駅広場に合同焼香所が設置され、24時間、弔問を受け付ける。 今回の事故で38人の道民が犠牲になった京畿道の金東ヨン(キム・ドンヨン)知事がこの日午前に緊急記者会見を開き、「道民の生命と安全を守らなければならない道知事として、重い責任と共に深い悲しみを感じる」とし、「今回の事故収拾と後続措置に全面的に責任を感じ、できるすべての支援と措置を取る」と表明した。 仁川市庁内に設置された合同焼香所にも弔問に訪れた市民ら列が続いた。50代の市民は「昨日の朝、ニュースで事故のことを聞いて大きな衝撃を受けた」とし、「亡くなった犠牲者の冥福を祈り、二度とこのようなことが起きないよう願う気持ちで焼香所を訪れた」と話した。 光州市と全羅南道にも合同焼香所が設置された。2014年に起きた旅客船セウォル号沈没事故の遺族や同事故に関連する支援団体などが光州市の「5・18民主広場」(旧全羅南道庁前)に設置した焼香所にも弔問に訪れた人の列が続いた。 江陵市でも同市庁内に合同焼香所が設置された。 一方、IT(情報技術)大手のNAVER(ネイバー)やカカオが提供するオンラインサービスでも犠牲者を追悼する運動が展開され、多くのネットユーザーが参加した。ネイバーが設置したオンライン上の追悼空間にはこの日午後3時時点で約41万2600人が参加し、カカオが設置したページには3万3600余りの追悼メッセージが寄せられた。 中央災難(災害)安全対策本部によると、この事故で154人が死亡し、全員の身元が確認された。負傷者は重傷33人を含む149人。外国人の死者は日本人2人を含む26人、負傷者は15人となっている。
Copyright 2022YONHAPNEWS. All rights reserved. 40