サムスン電子の半導体工場(資料写真、同社提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
サムスン電子の半導体工場(資料写真、同社提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】韓国の主要企業グループが相次ぎ大規模な投資計画を発表している。サムスンとSK、現代自動車、LG、ロッテのトップ5グループとハンファグループが26日までに発表した3カ年または5カ年の中期計画の投資額は計940兆6000億ウォン(約94兆4000億円)に上った。尹錫悦(ユン・ソクヨル)新政権が掲げる「民間主導の経済成長」を積極的に後押しする意思の表れといえそうだ。 6グループの2026年までの投資額は韓国の22年度(1~12月)予算(607兆7000億ウォン)より332兆9000億ウォン多く、昨年の韓国の名目国内総生産(GDP、2057兆4478億ウォン)の45.7%にあたる。 グループ別の投資額は、サムスンが450兆ウォン、SKが247兆ウォン、現代自動車が63兆ウォン、LGが106兆ウォン、ロッテが37兆ウォン、ハンファが37兆6000億ウォン。 サムスングループは24日、向こう5年間に半導体やバイオ、新成長IT(情報通信)などの新事業に450兆ウォンを投資すると発表した。尹大統領とバイデン米大統領がサムスン電子の半導体工場を訪問してから4日後のことで、韓米の「半導体同盟」強化と韓国新政権の「半導体超大国」目標に呼応するものと受け止められる。 SKグループは26日、半導体やバッテリー、バイオなどの主要成長分野を強化するため、26年までに247兆ウォンを投資すると表明した。そのうち142兆2000億ウォンを半導体と半導体素材に投じる。 現代自グループ傘下の現代自動車、起亜、現代モービスの3社は24日、25年までに国内に63兆ウォンを集中投資すると発表した。2日前に対米投資を表明したばかりだったが、国内もおろそかにしないというメッセージを込め、グループの新事業拠点として韓国の役割とリーダーシップの強化を打ち出したとみられる。 LGグループは26日に、26年までに国内に106兆ウォンを投資する計画を示した。このうち48兆ウォンを研究開発(R&D)に投じる。分野としてはバッテリー(電池)や電池素材、次世代ディスプレー、人工知能(AI)などの未来成長分野が43兆ウォンを占める。 ロッテグループは国内事業に5年間で37兆ウォンを投資する。バイオやモビリティーなどの新事業を中心とし、建設やレンタル、インフラ事業にも力を入れる。ハンファグループも26年までに、エネルギーや炭素中立(カーボンニュートラル)、防衛産業・宇宙航空などの分野に国内20兆ウォンを含め計37兆6000億ウォンを投資すると発表した。 祥明大のソ・ジヨン教授(経営学)は「バイデン大統領の来韓を機に投資のモメンタム(勢い)が形成された」と述べ、「国内企業はバッテリーや半導体など戦略産業で米国との協力のチャンスが増えたと判断したようだ」と分析した。また、韓国政府がR&Dに対する税額控除の拡大を国政課題に挙げたことも企業の大規模投資計画につながったとの見方を示した。
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