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サムスン電子株が反発 消費者重視のリコール決定が好材料か
【ソウル聯合ニュース】サムスン電子が2日、バッテリーの欠陥が確認された大画面スマートフォンの新製品「ギャラクシーノート7」の交換と返金を行う方針を発表してから初めて開かれた5日の韓国株式市場で、同社の株価が反発した。 証券業界からはサムスン電子がリコール(無料の回収・修理)を決定したことに対し、短期的には実績の悪化は避けられないものの、消費者の信頼を確保したという点で肯定的な評価が出ている。 今回問題になったバッテリーを供給したサムスンSDIは実績悪化が避けられないという判断から、下落を続けたが、一部の携帯電話部品企業などは需要の増加などが見込まれることから小幅上昇した。 ◇サムスン電子株の高値安定続くか 同日の韓国株式市場でサムスン電子の株価は前営業日比0.56%上昇の160万6000ウォン(約15万円)で取引を終え、3日ぶりに終値で160万ウォン台を回復した。 同社が出荷されたギャラクシーノート7のすべての製品を対象にリコールを実施するという予想以上の好対応を迅速に決定したことがかえって信頼回復につながり、株価に反映されたものとみられる。 同製品は先月2日に米ニューヨークで公開され、250万台が出荷された。同社はこれまでに受け付けたバッテリーの欠陥は35件だが、出荷済みの製品をすべてリコール対象にすると発表した。 韓国投資証券のイ・スンヒョク研究員は「サムスン電子のスマートフォン事業を担うITモバイル(IM)部門の7~9月期の営業利益から1兆2000億ウォンの減益が発生するだろう」とした上で、「製品のイメージダウンでギャラクシーノート7の予想販売台数もやはり下方修正しなければならないだろう」と指摘した。 これに伴い、4~6月期のサプライズ好業績で過去最高値を記録するなど好調を維持していた同社の株価は伸び悩むとみられる。ただ専門家らは今回のリコール決定が同社の株価に与える影響は限定的とみている。 ◇サムスンSDIは株安に 一方で、今回欠陥が明らかになったバッテリーの大部分を供給したサムスンSDIは打撃が避けられない見通しだ。 この日サムスンSDIは前営業日比2.76%下落した10万5500ウォンで取引を終えた。ギャラクシーノート7のバッテリー発火問題が提起された先月26日から下落を続けている。 専門家はサムスンSDIについて、リコール費用の分担、一時的なシェア下落などで否定的な影響が続くと予想した。