【ソウル聯合ニュース】韓国野党の民主統合党と統合進歩党は8日、韓米自由貿易協定(FTA)の発効手続きを停止し、再交渉を求めるオバマ米大統領宛ての書簡を在韓米大使館に送った。書簡は両党所属の国会議員ら96人の名義で、同国の上下両院議長宛てにも送られた。
 また、両党執行部と議員ら50人はソウル市内で記者会見を行い、韓米FTAの再交渉を呼び掛けた。
 書簡は韓米FTAの発効手続きを停止し、両国が合意した条項のうち10項目の見直しを要請している。10項目は▼第3の仲裁機関で紛争を解決できる国家訴訟制度(ISD)の廃棄▼農畜産物の関税撤廃の留保▼中小企業と零細業者の保護▼北朝鮮と経済協力事業を行う開城工業団地で生産した製品の韓国製認定――など。
 書簡は米国政府が再交渉に応じなければ、国会で韓米FTAの廃棄に向けたあらゆる措置を取る方針を示した。また、野党が今年12月の大統領選で勝利した場合、10項目が修正されない協定は無効になると強調した。
 民主統合党の韓明淑(ハン・ミョンスク)代表は記者会見で韓米FTAについて、「屈辱的な売国交渉が国民の生活を疲弊させている」と指摘。統合進歩党の李正姫(イ・ジョンヒ)代表は「野党が力を合わせ、韓米FTAを必ず廃棄させる」と述べた。

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