韓国軍・民間合同調査団の尹徳竜共同団長(資料写真)=(聯合ニュース)
韓国軍・民間合同調査団の尹徳竜共同団長(資料写真)=(聯合ニュース)
【ニューヨーク14日聯合ニュース】北朝鮮による韓国哨戒艦「天安」撃沈事件を調査した韓国軍・民間合同調査団の尹徳竜(ユン・ドクヨン)共同団長は14日、国連安全保障理事会の会合「非公式相互対話」で、調査結果を報告した。報告を終えた後、記者団に対し「十分に説明した。理事国も大いに理解しているようだった」と伝えた。
 尹団長は、事件に関する合同調査団の科学的調査結果を発表し、安保理に北朝鮮の挑発行為に適切な対応を取るよう促したと説明した。どのような質疑応答があったかとの質問には「非公式会合のため具体的に明らかにはできない」としたうえで、主に技術的問題についての質問が多かったと答えた。
 尹団長は、事件の概要と魚雷エンジンの引き揚げ当時のようすを撮影した映像を示しながら23分間にわたり事件調査結果を報告。その後、質疑応答が1時間30分行われた。
 会合に出席した国連関係者によると、安保理常任理事国のうち中国とロシアは、関連内容についての質問はしなかったという。フランスと米国は調査内容を支持し、北朝鮮に対し強い懲戒を下すべきだと主張したが、中国とロシアは「ここは理事国の支持表明の場ではなく、報告を受ける場」だとし、議事進行発言をするにとどまった。
 韓国側の調査結果報告に、北朝鮮側関係者は出席しなかったと伝えられた。この後、入れ替わりに北朝鮮の申善虎(シン・ソンホ)駐国連大使が会合に出席。「われわれは事件に全く関与していない。調査団が示した証拠は非科学的で、納得することはできない」と、調査結果に強く反発した。会合に出席した北朝鮮の朴徳勲(パク・トクフン)次席大使が伝えた。
 朴次席大使は、会合後に記者団に対し「全く関係がないわれわれがやったというのだから、われわれは犠牲者だ」と述べ、韓国側はそれほど自信があるならば北朝鮮検閲団による調査を受け入れるべきだと、従来の立場を改めて強調した。また、15日に記者会見で、北朝鮮は無関係だということを明らかにすると述べた。
 一方、米国務省のクローリー次官補(広報担当)は14日の会見で、キャンベル次官補(東アジア・太平洋担当)が16日から2日間の日程で韓国を訪問すると明らかにした。外交通商部、国防部を含む韓国政府の高官当局者と会う予定だとした。
 キャンベル次官補は訪韓中、「天安」事件に対する国連安保理対応案を集中的に協議し、今月末カナダで開催の主要20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)期間中に韓米首脳会談を、来月に韓米外相・国防相会談を開くに当たり、議題を調整すると伝えられる。

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