就任式を終え、手を振りながら式場を後にする李明博大統領=25日、ソウル(聯合)
就任式を終え、手を振りながら式場を後にする李明博大統領=25日、ソウル(聯合)
【ソウル25日聯合】第17代李明博(イ・ミョンバク)大統領の就任式が25日午前、汝矣島国会議事堂で希望に満ちた祝祭ムードのなか執り行われた。「ともに行こう、国民成功時代」をスローガンに、向こう5年間の経済回生と国民統合にまい進し「先進化に向けた前進」の確実な基盤を作るという李大統領の構想がステージに具現された。また、国民に仕え国民とともにする簡素な就任式にしたいという李大統領の意向により、「仕える政府」「実用政府」の意思が、行事準備の至るところに反映された。
 国会周辺は早朝から、新大統領の誕生に対する期待感のなかで盛り上がった。就任式開始4時間前から招待客らが続々と入場を始め、青瓦台(大統領府)警護チームが早朝から5か所に100余りの検問台を設置し厳しい警備を行ったほか、大学生ボランティア150人余りが通訳や案内役を務めた。

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 国会議事堂正面は2つの大型太極旗と就任式のエンブレムで覆われた。伝統楽器の太平笙と太鼓をモチーフとし「太平鼓」と名付けられたこのエンブレムは、大韓民国の太平盛大を祈念する希望の音が未来に、世界に広がるイメージを表している。就任式場は座席を放射状に配置し、より多くの国民が参加できるよう空間を最大限活用する設計、大型スクリーン3台も設置された。国民と近い場所で呼吸したいという李大統領の意思を反映し、客席は最大限、演壇と近くになるよう設計された。

 演壇の後ろには内外賓席が設置された。駐韓外交団、海外特別招請客、外国政府代表ら外賓、現・前職の立法部・行政部関係者、国会常任委員長、市・道知事、在外同胞、各界代表、政党代表ら900人が出席し、ロシアのズプコフ首相、ウズベキスタンのカリモフ大統領、モンゴルのエンフバヤル大統領、日本の福田康夫首相夫妻、インドネシアのカラ副大統領夫妻らが並んで着席した。その横には金大中(キム・デジュン)、金泳三(キム・ヨンサム)、全斗煥(チョン・ドゥファン)歴代大統領が扇状に並んだが、盧泰愚(ノ・テウ)大統領は健康上の理由で欠席した。扇状に並んだ座席の前方、右手には盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領夫妻が、左手には李大統領夫妻が着席した。両脇には夢を書いた手紙を送った小学生児童、新技術特許料を寄付した建国大学医学部の宋明根(ソン・ミョングン)教授、水泳のパク・テファン選手、フィギュアスケートのキム・ヨンア選手ら、国民代表50人余りの席が用意された。

 本行事開始1時間前からは、タレントらによる司会で式前行事「時和年豊」が行われ、祝賀ムードを盛り上げた。伝統音楽と舞踊やサムルノリ、ヒップホップダンス公演などが華々しく行われたほか、歌手のキム・ジャンフンさんが「私たちのうれしい日」を熱唱した。司会者らは合間合間に客席を回りながら就任式出席者らにインタビューし、新大統領への祝賀メッセージとともに、新政府に対する願いを込めた国民の声を伝えた。多くの市民が「経済回生」と「就業難の解決」などを訴え、新任大統領への期待感を示した。

 本行事は李大統領夫妻を迎える出席者らの起立拍手とともに始まった。午前11時に開式宣言が行われるとファンファーレが鳴り響き、国旗への敬礼、愛国歌斉唱、護国英霊への黙とうなどの国民儀礼が行われた。

 演壇に進んだ李大統領は、厳粛な表情で右手を挙げ、就任宣誓を行った。軍楽隊のパレードと儀仗隊閲兵に続き、李明博時代の開幕を告げる礼砲12発が鳴らされ、李大統領が就任の辞を述べた。演説が終わると、世界的指揮者チョン・ミョンフン氏の指揮、ソウル市響の演奏と連合合唱団によるベートーベン交響曲第9番第4楽章「歓喜の歌」が始まった。

 演奏が止むと、李大統領は内外賓らと握手を交わした後、壇上を降り、離任する盧大統領を乗せた車を見送り、その後自身も国会正門前まで退場行進を行った。一列に並び祝福する国民代表、公演出演陣、軍儀仗隊や軍楽隊らに謝意を込めて手を振った李大統領は、専用車に乗り込み青瓦台に向けて出発した。

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