李国防部長官(資料写真)=(聯合ニュース)
李国防部長官(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の李鐘燮(イ・ジョンソプ)国防部長官は17日、就任後初めて出席した国会国防委員会で、北朝鮮の核実験の準備はほぼできているとの見方を示した。また、北朝鮮が核実験に踏み切った場合でも人道支援の原則は変わらないとの見解を示した後、野党議員から追及されるとやや消極的な発言に改めた。 北朝鮮による7回目の核実験の準備状況を問われ、李氏は「(準備が)すべて終わったと申し上げるにはまだ制限がある」としながらも、「大きなくくりでは多くの部分で準備ができている」と答えた。 北朝鮮の新型コロナウイルス感染急拡大が核実験の実施時期に及ぼす影響については、「政治的な決心を新型コロナのために延期するか、それとも関係なく進めるかは予測が容易でない」と答えるにとどめた。 また、北朝鮮軍内部の新型コロナ感染状況に関し、軍は民間よりしっかり統制されているため一般住民ほどは状況が深刻でないと述べた。それでも軍にも感染者は一部いるとの見方を示した。 韓国軍としては、北朝鮮の新型コロナの感染状況がミサイル発射実験や核実験準備といった挑発行為に影響を与えるとは断定し難い状況のようだ。北朝鮮が核実験に踏み切るかどうかは、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の「決心」次第ということになる。 一方、北朝鮮が核実験を実施した場合も人道支援を行うかとの質問に、李氏は「ジュネーブ条約が『敵軍』でも治療を施せるとしている面で、(核実験とは)別にすることができると思う」と述べた。「人道支援の大原則は変わりがないという意味か」との問いにも「そうみればいいだろう」と答えた。 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と現与党「国民の力」は大統領選期間中に、文在寅(ムン・ジェイン)政権の北朝鮮への人道支援は大きすぎると批判していた。野党議員がこの点に触れながら、新政権として新たな立場を説明する必要があると指摘すると、李氏は「(核実験を実施しても人道支援の原則に変化がないとしたことは)政府の方針としてまだ決定してはいない」と一歩後退するように返答した。
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