歌手ソ・イニョン
歌手ソ・イニョン
韓国歌手ソ・イニョン(29)は自身の恋愛スタイルについて「恋人の表情を気にする方だ」と話した。セクシーさ・堂々たる姿・トレンドのアイコンとして君臨してきた彼女の答えとしては、とても意外だ。

ソ・イニョン(元JEWELRY) の最新ニュースまとめ

 ソ・イニョンが4日に発表するニューデジタルシングルのタイトルも「私を愛して」だ。「また私を愛してちょうだい、私はあなたなしに孤独な鳥篭の中に閉じ込められているの」と可愛らしく訴える歌だ。

 去る2日、ソウル市内のカフェでソ・イニョンに会った。「男性たちは、MBC『私たち結婚しました』での私のように、恐いイメージがあるようで、悲しいです。実際に会うと皆、性格がいいと言うんですよ。そうですよね(笑)?」

 去る5月のミニアルバム「Forever Young」以降、5か月ぶりに掲げる新曲「私を愛して」は有名作曲家Kushがプロデュースを担い、「ダイナミック・デュオ」のゲコがラップでフィーチャリングした楽曲。“Lovely”というコンセプトに合うよう軽快でハツラツとしているが、一方では愛に対する寂しさも醸し出し、秋にぴったりと合っている。

 「ダンス曲ですが、愛らしさと共に感性的なピアノ旋律もある複合的な歌です。ゲコさんのラップ部分はすべての恋人が共感できる歌詞になっています」。彼女の言葉を借りると、今回の曲は「ソ・イニョンらしい」というが、その意味が気になった。ソ・イニョンは「私には、番組やステージで見せる“強い”イメージと共に、ひとりの男性のものになったときの愛らしく可愛い面もあり、内面のセクシーさもある」とし、「私の長所である多様なイメージを歌とミュージックビデオに込めた」と語った。

 春に発表したバラード「別れよう」が多少希薄にさせたのだが、大衆が思い描くソ・イニョンはやはり「私たち結婚しました」の“シンサンニョ(新商女/新しもの好きで新商品がでると、真っ先に購入してしまう女性)”としてのイメージが強烈なのは事実だ。彼女はその部分をどう考えるのか。

 「『私たち結婚しました』を始めたときは、たくさんの姿を受け入れてくれました。強いが、可愛い女性としてです。しかし、徐々に強いイメージだけが浮かび上がっていました」とし、「『私たち結婚しました』で人気が出たときがむしろ悲しかったです。つらく憂鬱な時間でした。だから、番組終了後はしばらく放送活動をしませんでした」と当時を振り返った。

 彼女は昨年初め、個人事務所ソ・イニョンカンパニーを立ち上げ、第2の出発を決めた。2002年にガールズグループ「JEWELRY」に加入し歌謡界にデビューしたため、デビュー10年が経った年だった。

 「正直、マイナス面の方が多いんです。事務所に所属していたときは、会社がすべてしてくれましたが、今はミュージックビデオ、スタイリング、音盤デザインなどすべて自身が決めなくてはなりません。それでも、私が望むアルバムが仕上がり幸せです」。その結果物が昨年8月に見せたデジタルシングル「Anymore」と12月に発表したシングル「Let's Dance」、ことし春に発表した「別れよう」だった。

 「個人事務所を構えたら、何よりも私のイメージにぴったりと合う作品が作りたかったんです。ソ・イニョンの内面を見せる曲を出したいと思い『Anymore』が完成しました」。ソ・イニョンは「正直、以前は私に対して好き嫌いがはっきり分かれていたのではないか」とし、「最近はソ・イニョンという人間よりは、音楽に対する信頼が出来、私のバラードを好きでいてくれる方も多い。『別れよう』で多くの方から認められたようだ」と分析した。

 彼女はことし、韓国の年齢(数え年)で30歳を迎えた。30代のダンスディバが珍しい韓国歌謡界で、彼女が今後どのような道を切り開いていくのか期待と憂慮が交差する。ヒット曲「シンデレラ」と番組「私たち結婚しました」を超える“歌手”ソ・イニョンの活躍が物足りなく見えるのも事実だからだ。

 ソ・イニョンは「悩むことはやめた」とし、「一段階ずつ欲張らずに進まなくてはならない。イシューは長引かない。歌手として認められたい」と述べた。「ダンスやバラードなど多様なジャンルに合わせられるのが私の長所です。何かひとつに絞りたくないんです。私の音楽をアップグレードさせながら続けていきたいです」。

 彼女は音楽番組で「SPEED」のテウンや「VIXX」のラビ(Ravi)ら後輩ラッパーたちと呼吸を合わせ、「私を愛して」を披露した。また、来年からはプロデューサーとして後輩を養成する計画もある。

 ガールズグループのメンバー、話題の頂点に立ったトレンドセッター、個人事務所立ち上げまで経験したソ・イニョンは、最近の後輩たちをどのように見ているのか。「幼い年齢から仕事をはじめ、はやくに人生を成し遂げたというメリットもあるが、さまざまな経験もできずにひたすら仕事のことしか頭に描けないという残念な部分もあります。胸の片隅には寂しさもあります。若い後輩たちもいつか、傷つく瞬間があるでしょう。人生に対して長く計画を立てる必要があると、言いたいです」。



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