LG電子の権喜遠ホームエンターテインメント事業本部長=5日、ラスベガス(聯合ニュース)
LG電子の権喜遠ホームエンターテインメント事業本部長=5日、ラスベガス(聯合ニュース)
【ラスベガス5日聯合ニュース】LG電子の権喜遠(クォン・ヒウォン)ホームエンターテインメント事業本部長は5日、ライバル社を制し世界テレビ市場1位を獲得することを究極の目標に、ことしは世界でフラットテレビ4000万台販売する計画だと明らかにした。
 世界最大の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」の開幕を翌日に控え、米ラスベガスのホテルで記者懇談会を開き、ことしの目標を提示した。
 同社は昨年、液晶テレビとプラズマテレビを合わせフラットテレビ2800万台余りを販売した。ことしは前年比43%増という攻撃的な販売目標を打ち立てた。市場シェア目標は15~16.5%程度で、世界トップのサムスン電子との開きを2~3ポイント内に抑えるとした。スマートテレビや3D(3次元)対応テレビなど高付加価値製品群で確実な製品差別化を実現したとし、ことしの販売拡大に自信を示した。
 権本部長は、ことしのテレビ市場をリードする技術として、3Dテレビに適用される「FPR(Film-type Patterned Retarder、フィルムパターン偏光眼鏡方式)」技術を挙げた。従来のシャッター眼鏡方式の問題点だったちらつき(フリッカー)現象などを解消した技術で、目の疲労を減らし、国際標準化機構(ISO)標準の認証も取得しており、競争力があると強調した。
 サムスン電子が今回のCESで披露する眼鏡の重さは28グラムだが、LG電子の眼鏡はわずか16グラムで、フィルム関連費用を10分の1に抑える革新も成し遂げ、ライバル社に引けを取らない競争力を備えたとアピールした。
 LG電子は、「シネマ3D方式」と名づけたFPR技術を、ことし3Dテレビ全モデルの70%まで適用する方針だ。販売目標は800万台で、1~3月期から国内外の市場で発売する。
 スマートテレビの差別化も競争力として挙げた。パソコンのマウスのように扱いやすい「マジック・リモコン」、画面上で1度のクリックで項目を選択できるグラフィック環境、技術力の優れたデジタルチップセットなどを強みと紹介した。
 権本部長は「スマートテレビはあくまでテレビ。楽に視聴しなければならず、高機能携帯電話(スマートフォン)とは属性が異なる」と強調。米グーグルなどのスマートテレビプラットフォームが期待ほどの反響を得られなかった理由でもあると指摘した。
 LG電子は、ことしのスマートテレビ市場成長率は10~25%程度と予想し、韓国や米国などインターネット環境の整った8カ国での販売に力を集中する方針だ。テレビ製品の半分以上をスマートテレビにする考え。
 一方、権本部長は今回のCESを控えグーグルを訪問し、事業提携案などについて協議した。LG電子はコンテンツメーカーとの協力を強化する一方、ソフトウェアの競争力を高めるため、別途のソフトウェアプラットフォーム研究所を運営する計画だ。

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