特に今回のCESは、世界のスマートテレビ市場先占に向けたサムスン電子とLG電子の競争の場となる。
スマートテレビは、テレビとインターネットの機能を同時に提供する次世代テレビ。米市場調査会社のディスプレーサーチによると、スマートテレビを含む「コネクテッド・テレビ」市場規模は、昨年の4000万台からことしは6700万台、2014年には1億1800万台に急成長すると見込まれる。世界のテレビ市場をリードするサムスン電子とLG電子としては、ここで戦略製品を出品し、本格的なマーケティングに入る計画だ。
サムスン電子は、出展企業中最大規模となる2584平方メートルの展示スペースを設け、ブースも展示場中央ではなく、出入口前面に配置。発光ダイオード(LED)バックライト搭載液晶テレビ100台で表現した世界地図や、ことし披露するスマートテレビ新製品を用いた展示物などを設置し、来場客を出迎える。
また、世界最大の75インチフルハイビジョン(HD)スマートテレビを初公開し、技術力をアピールする。フレームを極薄にした超スリムデザイン、インターネットとソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などをより手軽に利用できるユーザー環境なども強調する計画だ。
LG電子は、2045平方メートルのスペースに約450製品を展示する。このうち4ワ割をスマートテレビなど次世代ディスプレー製品の展示に費やした。さらにスマートテレビについては「特別展示区域」を設置し、アピールに力を入れる。展示ブース前には、126点の最新ディスプレー製品を利用した多面的な映像演出など、独特の構造物を設置し、来場客の好奇心を刺激する戦略だ。
同社が披露するスマートテレビは、独自開発したスマートテレビ用プラットホーム「ネットキャスト2.0」を搭載している。画面を見ながら手軽にテレビを作動できるようグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を採用し、ユーザーの便宜性を高めたのが特徴だ。スマートテレビのコンテンツを無線で伝送し、高機能携帯電話(スマートフォン)やタブレット型パソコンなどでも楽しめる「スマートシェア」システムも、初披露する技術だ。
一方、市場の急拡大が予想されるタブレット型パソコンも、今回のCESで注目の製品だ。サムスン電子はすでに市場で販売を伸ばしている「ギャラクシータブ」のWi-Fi(ワイファイ)専用モデルや、ノート型パソコンにタブレット型パソコンの機能を取り入れた新概念のモバイルパソコンなどを公開する。
世界市場で競争が激化しているスマートフォンと3D(三次元)テレビの分野では、さらに進化した技術を搭載した新製品が披露される。
サムスン電子は米通信大手AT&Tに提供する超スリムスマートフォンを出品する。4.5インチの画面や1.2ギガヘルツの高速CPU(中央演算処理装置)などを採用し、世界最大の通信市場・米国を狙った製品だ。LG電子は、業界最薄(9.2ミリ)のスマートフォン「Optimus Black」、インターネットやゲームの稼働時間を大幅に縮小したデュアルコアプロセッサを世界で初めて搭載したスマートフォン「Optimus 2X」などを出品する。
3Dテレビでは、LGディスプレーがちらつき(フリッカー)現象を解決した次世代3Dパネル製品を出品。LG電子は、テレビ画面を電子黒板のように利用できる60インチの3Dプラズマテレビ、世界初のデュアルエンジン搭載3Dプロジェクターなどを紹介する。サムスン電子は世界的な眼鏡ブランド「シルエット」と提携し製作した重さ28グラムの3D専用眼鏡をはじめ、世界最薄23ミリの3Dブルーレイプレーヤー、斬新なデザインの3DLEDモニターなどを展示する。
このほか、サムスン電子は無線インターネットと衛星利用測位システム(GPS)機能を備えたデジタルカメラ、LG電子はネットワークを通じ家の中の家電製品を制御することで電力消費を最小限に抑えるスマート家電システムなども披露する予定だ。
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