【ソウル6日聯合ニュース】病院での薬物投与ミスを源泉的に防ぐソリューションが国内医療ベンチャー企業により初めて開発された。
 米国立医薬研究所の報告によると、米国では薬物投与ミスによる事故で年間15万人が病気を悪化させたり傷害を負い、7000人余りが毎年死亡しているものと集計されている。国内でも、看護師の6割が1年以内に患者に誤って薬を投与した経験があるという調査結果があり、投与ミスによる事故が少なくないものと分析されている。
 医療ベンチャー企業のTCMコリアは7日、こうした医療過失を画期的に減らせるソリューション(製品名:Intelli-MDS)を独自に開発し、シンガポール国立大学病院と350万ドル(約3億3516万円)で設置協約を締結したと明らかにした。
 開発された製品は、電波を用いて遠距離から情報を確認できる電子タグ(RFID)を利用し、医師の診断から投薬、看護、病院経営までをひとつのシステムに連係させたことが特徴だ。医師が「病院情報システム」と命名された中央コントロールシステムを通じ薬物を処方すれば、薬剤師がこの情報を土台に薬物を調合する。看護師はRFIDとバーコードシステムを適用した個人の携帯情報端末(PDA)でこれを確認した後、患者に投薬するという流れになる。看護師が誤って違う薬物を投与しそうになると、端末機が自動でエラーを出す。
 TCMコリア側は、「薬の服用を好む国民性を考慮すると、韓国では投与ミスとその副作用による死亡者が数千人に達するとみる専門家もいる」と述べる。無線端末機とRFIDを組み合わせ、二重、三重の確認プロセスを経るようにすることで、投与ミスを事前に防げると説明した。
 同社はシンガポールに続き、マレーシアの大手医療グループともソリューションの輸出交渉を進めている。

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