ソウル中央地裁のイ・ジョンジェ(李訂宰)令状担当部長判事は、前日午後3時から午後11時55分まで秋氏に対する逮捕状審査を実施した後、このように判断を示した。審査は休憩時間を含めて約9時間続いた。これは、過去最長のソ・フン(徐薫)元国家安保室長の審査時間(10時間6分)に次ぐ長さの「マラソン審査」となった。
裁判所は「嫌疑および法理的な側面に争う余地がある」とし、「綿密で充実した法廷攻防を経た後、合理的な判断と処罰を下すのが妥当だ」と逮捕状を棄却した理由を説明した。
続いて、「被疑者が身柄を拘束されない状態で弁護人の助力を受けながら防御権を行使できるようにする必要がある」とし、「被疑者の住居と経歴、捜査進行経過や出頭状況、証拠収集の程度などを見ると、逃亡や証拠隠滅の恐れがあるとは認め難い。これらを総合すれば、被疑者を逮捕しなければならない理由と必要性を認めるのは難しい」とした。
秋氏は昨年12月3日、国会での非常戒厳解除の表決を前に、議員総会の場所を数回変更するなど、他の議員の表決への参加を妨害した嫌疑を受けている。当時、与党であった「国民の力」の院内代表だった秋氏は、戒厳宣告後、非常議員総会を招集する際、場所を国会、党舎、国会、党舎へと変更した。
実際、当時、同党の多数の議員は戒厳解除の議決に参加できなかった。国会の戒厳解除要求決議案は、国民の力の議員108人中90人が参加しない状態で、在席190人、賛成190人で可決された。
チョ・ウンソク(趙垠奭)内乱特別検察官(検)チームは、秋氏が戒厳当日午後11時22分ごろ、ユン・ソギョル(尹錫悦)前大統領から「非常戒厳に協力してほしい」という趣旨の電話を受けた後、意図的に表決を妨害したと見ている。特検は秋氏に対し、内乱重要任務従事の容疑で逮捕状を請求した。
内乱特検関係者は「(戒厳宣告で)国民の基本権が侵奪され、国会が軍によって事実上、無残に踏みにじられる状況で、秋議員がその役割を果たさなかった」と述べた。
一方、秋氏は特検が提起した疑惑をすべて否認した。
秋氏は本会議場にいた議員らの離脱を誘導したという疑惑に対し、「党の本会議開会時間も決まっていなかった時点だ」との見解を示した。深夜以降、場所を当時の党舎に変更したことについても、「警察によって国会の出入りが再び遮断された時点で、党舎に一時的に集結し、総意形成を図るためのものだった」と主張した。
特検チームは逮捕状審査に618ページの意見書、123ページの別添資料、304枚に及ぶプレゼンテーション資料(PPT)を用意した。パク・オクス(朴億洙)特検補とチェ・ジェスン(崔在洵)部長検事など6人の派遣検事を捜査に従事させた。秋氏側も検察出身のチェ・ギシク(崔基植)弁護士を含む6人の弁護人団を組んで、審査に臨んだ。
秋氏は逮捕状審査に出席し、「裁判所の政治的に偏向しない公正な判断を期待する」と述べた。国民の力議員数十名も中央地裁を訪れ、「政治特検が申請した令状は三流の空想小説に過ぎない。想像力に依存してこじつけた弓裔(きゅうえい)の観心法に過ぎない虚偽だ」と特検捜査を糾弾した。
秋氏は逮捕状の審査後、どのような部分を釈明したかという質問には「誠実に申し上げた」とし、「裁判所の公正な判断を期待する」と答えた。
特検の今回の逮捕状請求は、与野党間の極限の対立を触発した。裁判所の審査結果により、政局に相当な後遺症を招くことが予想された。しかし、逮捕状が棄却されたことで、「野党弾圧」という国民の力側の主張に正当性が加わることになった。今後、特検が無理な捜査を推し進めたという批判が強まるものと見られる。
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