北朝鮮「G7の非核化声明は国家憲法の侵害…核保有を堅持する」

北朝鮮のチェ・ソンの外相は、米国をはじめとする主要7カ国（G7）外相が「北朝鮮の完全な非核化」原則を再確認する声明を発表したことについて、「最も強烈な修辞的表現を用いて断固糾弾し排撃する」と反発の意を示した。

　14日、朝鮮中央通信はチェ外相が発表した「G7は朝鮮民主主義人民共和国の主権的選択に逆らう権利がない」という談話を報じた。今回の談話は、住民が閲覧する労働党機関紙『労働新聞』にも掲載された。

　チェ外相は「わが国家の憲法に対する直接的侵害となるG7外相らの露骨な敵対行為に強い不満と遺憾を表明する」と述べた。

　続けて、「世界が実現不可能な概念だと認めている『非核化』を、いまだに習慣的に合唱するG7の惰性的執念は、自らを国際社会の片隅へと追いやり、自分たちが国際関係の一角に置かれた疎外された少数利益集団であることを証明するだけだ」と主張した。

　また「今日の厳しい地政学的環境の中で、核保有は最も危険で敵対的な国家を抑止できる最も正確な選択である」とし、「外部からの核脅威が終息せず、核を暴政の手段とし絶対的覇権を追求する勢力が存在する限り、核保有を永続化した憲法に最後まで忠実であることで国家と人民の現在と未来を担保し、国際的正義を実現しようとする朝鮮民主主義人民共和国の意志は確固不動である」と強調した。

　チェ外相はさらに、「朝鮮半島およびアジア太平洋地域の平和と安定を保障する道は、非現実的な『非核化』を唱えることではなく、朝鮮民主主義人民共和国の憲法を尊重することにある」と強調した。

　続けて、G7を「世界最大の核保有国をはじめ、核で結びつき結託した核同盟集団」とし、北朝鮮を狙った非核化要求は「現実逃避的で二重基準的な処置」だと痛烈に批判した。

　先にG7外相は12日（現地時間）、カナダでの会合後に共同声明を発表し、北朝鮮の完全な非核化への意志を確認した。北朝鮮がG7の非核化要求に反発し、外相名義の談話を出したのは、核保有国の地位を既成事実化し、今後再開され得る米朝対話を核軍縮会談へと引き込む意図があると解釈されている。