ドアを閉ざして抵抗した黄教安元首相、「内乱煽動」容疑の勾留状が棄却=韓国
ドアを閉ざして抵抗した黄教安元首相、「内乱煽動」容疑の勾留状が棄却=韓国
韓国で昨年の12月3日に起こった非常戒厳令後に内乱を煽動(せんどう)した容疑で被疑者として立件されたものの、内乱特別検察官(特検)団の捜査を拒否したために逮捕されたファン・ギョアン(黄教安)元首相が拘束を免れた。

 ソウル地方裁判所のパク・ジョンホ(朴廷晧)令状専担部長判事は14日午前3時、内乱煽動、公務執行妨害、内乱特検法違反(捜査妨害)などの容疑を受ける黄氏に対する勾留状の請求を棄却した。朴部長判事は、「客観的な事実関係に対して、裏付けとなる証拠が十分に収集されている」とし、「拘束の必要性が低い。逃亡や証拠隠滅の恐れなど拘束事由に対する立証が不十分だ」と述べた。

 黄氏は昨年12月3日に非常戒厳が宣言された後、SNSにこれを支持するメッセージを投稿した。黄氏は、「非常戒厳令が宣言された。国を台無しにした従北主思派勢力と不正選挙勢力を今回必ず摘発しなければならない」とし、「不正選挙勢力も今回必ず根絶しなければならない。すべての非常措置を取れ」と述べた。

 また、「ウ・ウォンシク(禹元植)国会議長を逮捕せよ。大統領の措置を正面から妨害するハン・ドンフン(韓東勲)国民の力の代表も逮捕しろ」と、政治家の逮捕に同調する内容も投稿していた。

 特検団は、黄氏が非常戒厳令が正当な権限行使ではなく、「内乱」であり得る点を認識していたにもかかわらず、煽動の故意をもってこのようなメッセージを投稿したと見ている。公安検察官出身で、法相・与党代表・首相を歴任した黄氏が、積極的に内乱煽動に臨んだという指摘だ。

 内乱特検団は先月27日と31日の2度にわたり、黄氏の居住地に対する押収捜索を試みたが、黄氏がドアを閉ざして抵抗したため、すべて不発に終わっていた。また、ショートメッセージや書面などを通じて黄氏に3度の調査出頭を求めたが、黄氏はすべて拒否した。

 内乱特検団は逮捕令状を得て、11日に自宅で黄氏を逮捕し、勾留状を請求した。黄氏が正当な法執行を拒否し捜査に支障を与えたと判断し、公務執行妨害および内乱特検法上の捜査妨害容疑も適用した。
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