コンテンツ制作にAIを活用CJ ENM、展開を自動提案・場面の設計など＝韓国

エンターテインメント企業のCJ ENMは「AI（人工知能）スクリプト」と「シネマティックAI」を中心に、コンテンツの企画と制作過程の効率化を図っている。AIスクリプトは台本の構成とストーリー展開を自動で提案、シネマティックAIは場面の設計と編集シミュレーションを行い映像の完成度を高める技術だ。

同社のコンテンツイノベーション部門では、AIアニメーション、AIショート動画、AI映画など、ジャンル別に新たな作品の制作を行っている。特に1～6月期に制作したAIアニメは北米市場で関心が高まり、ハリウッドの制作会社から協業の提案も来ているという。

またコンテンツを公開する国やチャンネル別の消費パターンに対応するため、AIを使った流通の最適化システムも構築中だ。

一方で一部のコンテンツ制作者の間では、AIが仕事を奪うという懸念が広がっている。これに対して同社は、AIは制作を代替する技術ではなく、拡大するツールととらえている。

AIで節減された時間と費用を創作に投資し、コンテンツの量と質を共に高める好循環の状態をつくるとしている。多くの制作者が前向きに、かつ効果的な方式でAIを活用できるよう、新たなチャンスを共に開拓していくとしている。