第9回南北赤十字会談2日目の29日、南北は首席代表と代表接触を相次ぎ行い、離散家族面会の拡大や常時面会の実施に関する合意書草案を交換したが、面会規模と回数、韓国軍捕虜・拉致被害者問題をめぐる意見の溝は大きく、合意に向けた調整は難航している。
 韓国側はこの日の各接触で、これまで年2~3回不定期で行ってきた離散家族面会を、来年からは大幅に回数を増やし常時面会も開始するとともに、生死・住所確認を面会行事直前ではなく、平時に行うことを提案した。また、来年初めにビデオレター交換事業をテスト実施し、その後定期化することも内容に盛り込んだ合意書草案を作成した。韓国軍捕虜と拉致被害者については、離散家族とは別途に面会を行うなど、2つの解決案を提示した。

 これに対し北朝鮮側が示した草案には、韓国軍捕虜と拉致被害者に関する言及はなく、北朝鮮代表らは代表接触の席でも韓国側の話をただ聞くだけだったと、会談関係者は伝えている。統一部の洪良浩(ホン・ヤンホ)会談代表は、この問題について北朝鮮側は、あくまで離散家族の枠内で扱うとの立場を取るだろうという見通しを示した。

 北朝鮮側はまた、離散家族面会の拡大という原則には同意するが、行政力不足など現実的・物理的困難があるとし、規模や回数の大幅増加は難しいとしている。

 ビデオレター交換については、韓国側はすでに面会している家族のほか、まだ面会できていない離散家族も含めることを提案しているが、北朝鮮側は面会済みの家族に限るとの立場を固持している。ただ、ビデオレターの交換方法については、CDやビデオテープに制作し金剛山面会事務所を通じて交換する案で一致した。

 南北は30日午前の終結会議を最後に、第9回会談を終了する予定だ。


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