北朝鮮拉致被害者ら、国連人権委に北朝鮮を提訴

北朝鮮に拉致された後に脱出し韓国に帰還した人たちが、北朝鮮当局を国連人権委員会に提訴した。北朝鮮から2000年に帰還したイ・ジェグンさんをはじめ、2002年帰還のチン・ジョンピルさん、2003年帰還のキム・ビョンドさんら5人と、拉北者家族会の崔成竜（チェ・ソンヨン）代表は15日、北朝鮮が国連人権委員会の「市民的および政治的権利に関する国際規約」に違反しているとする内容の提訴状を国連人権委員会に発送した。
　イさんらは訴状を通じ、北朝鮮が規約の1条（個人の自由と安全に関する権利）、7条（どの国であれ任意に離れることができる権利）、9条（自分の国に帰国できる権利）、12条（家族の和合を守る権利）、18条（思想の自由を守る権利）、23条（強制的労働の強要を受けない権利）を侵害していると指摘した。

　イさんらは、「この問題は北朝鮮政府を対象にする韓国政府の努力が必須となるが、韓国政府が他の政治・経済的問題が国家的利益に重要だと判断し積極介入していない」と国連への提訴に踏み切った理由を説明した。

　帰還者らは個人別に拉致当時の状況と強制抑留の過程、強制労働の内容、脱出状況などを詳細に記録し訴状に添付した。訴状が受理されれば国連人権委員会が帰還者らに追加で証拠を提示するよう求め、北朝鮮当局には反論する資料を要求するなど、短くて数か月、長くて1～2年ほど審議した後、北朝鮮当局に人権改善などの勧告を出すかどうかなどを決定する。


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