この日午前7時52分ごろ、ピョンヤン(平壌)のスナン(順安)付近から日本海に向けて1発の弾道ミサイルが発射された。高度は約620キロに達し、約300キロ飛翔(ひしょう)したものと見られる。
移動式発射車両(TEL)に搭載された同ミサイルは、順安飛行場付近から発射され、ハムギョン(咸鏡)道ファデ(花台)郡ムスダンニ(舞水端里)沖にある無人島の「アル島」方向に飛んだことが確認された。海上の標的に命中したかは分かっていない。
合同参謀関係者は、初期に探知された内容を根拠に「一般的な弾道ミサイルの特性を見せている」と述べた。
韓国軍と専門家は、北朝鮮が2017年に2回発射した固体燃料MRBMの「北極星2型」を再び発射したか、その時より機能を高めた改良型との見方を示した。
高角で発射されたこのミサイルは、正常角度(30~45度)で発射したとすれば、射程は最大2000キロ前後と推定されるためだ。
通常、ミサイルは射程で分類する場合、1000~2500キロ前後の場合、MRBMに分類される。短距離弾道ミサイル(SRBM)よりは長く、中距離弾道ミサイル(IRBM)よりは射程が短い機種だ。
先月30日に発射された「火星12型」は最大射程が3000キロに達すると推定され、中距離ミサイル(IRBM)に分類される。
2017年2月12日と5月21日に打ち上げられた北極星2型は、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の北極星1型を地上用に改造したMRBMだ。北朝鮮では、MRBMを「中距離弾道ロケット」と呼んでいる。
2017年2月のミサイルは、高角発射で飛行距離が500キロだった。5月は、ピョンアンナムド(平安南道)プクチャン(北倉)付近で高度560キロ、飛行距離500キロと探知された。今月27日に発射された弾道ミサイルの高度(620キロ)と飛行距離(300キロ)が、2017年に発射されたミサイルと類似のパターンを見せている。
合同参謀関係者は、今回のミサイルが「北極星2型」と類似しているのかという質問に、「必ずしも断定できないが、探知された内容から見て(類似の)可能性があると見て、綿密に分析中」と答えた。
北朝鮮のMRBMは在日米軍基地まで射程圏に入るため、日本はもちろん米国も敏感に受け入れる可能性が高い。北朝鮮は2017年2月に発射した北極星2型が成功したと主張し、「強力な核戦略兵器」と表現して、米国を狙い撃ちできる兵器だと明確にしている。
このため、北朝鮮がMRBMを再び出してきたことについて、軍内外からは「対内外にメッセージを発信しようとする狙いが強い」という声が上がっている。
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