拉北者家族の会の崔成竜(チェ・ソンヨン)代表は18日、「北朝鮮による拉致被害者問題の責任はまず北朝鮮にあるが、日本の一部の政治勢力や団体もこの問題の焦点をぼかしている」と述べ、日本が政治的な意図で拉致問題を歪曲(わいきょく)していると指摘した。
 崔代表は、「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)」の西岡力副会長が先ごろ、日本人拉致被害者・横田めぐみさんが金正日(キム・ジョンイル)総書記の息子の家庭教師として生存していると主張したことに対し、「全く根拠のない主張」と一蹴した。西岡副会長が引用した消息筋は脱北者アン・ミョンジン氏で、救う会から日本での住まいを提供されているなど、財政的支援を受けていると説明した。同氏は日本のテレビ放送に出演し、拉致被害者・金英男(キム・ヨンナム)さんの家族面会場に同席していた統一部職員を北朝鮮側の機関員だと話し、統一部が抗議した人物でもある。

 また崔代表は、西岡副会長が従軍慰安婦問題など歴史認識問題に否定的な立場から発言する人物であることに言及し、「救う会が豊富な資金力を活用し拉致被害者問題を誤った方向に持っていくことは、問題解決どころか被害者の家族に一層の苦しみを強いることになる」と批判した。北朝鮮に拉致被害者の生死確認と送還を要求しつつ、家族の痛みをケアすることが優先だと主張し、近く日本側による拉致被害者関連の歪曲実態を明らかにする意向を示した。


Copyright 2006(C)YONHAPNEWS. All rights reserved.

Copyright 2006(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0