ソウルを襲った黄砂=4月、ソウル(聯合)
ソウルを襲った黄砂=4月、ソウル(聯合)
首都圏に居住する成人の40.2%が黄砂により健康を害したと答え、小学生の場合、黄砂直後に身体の損傷を示す健康指標が危険なレベルに達したとする研究結果が28日、明らかになった。
 環境部と檀国大学によると、調査は首都圏に居住する成人500人を対象に、2002年6月から昨年5月まで電話インタビュー方式で実施された。黄砂が続いた3日間に医療機関を訪れた患者数は平均で、眼球疾患が6.2%、心血管疾患が8.0%、かぜなど上気道疾患が13.0%、気管支炎など下気道疾患が19.8%、それぞれ急増した。下気道疾患患者数は黄砂発生4日目には21.1%増に達した。また、黄砂初日よりも1~2日経ってから病院を訪れる人は、多い場合で2ポイント増えている。 

 調査対象者に黄砂の危険度を問うと、チェーンスモーカーのような最も危険な状況を10点とした場合、黄砂に対し7.3点をつけた。これは発がん物質のダイオキシンに感じる危険度7.5点に近い。 

 一方、黄砂直後に小学生43人を対象に調査したところでは、健康に問題が発生したことを示す尿中の酸化損傷指標、MDAと8-OHdGの数値ががともに2倍近く上昇し、健康への弊害をうかがわせた。酸化損傷指標とは、体内の代謝過程の副産物である有害酸素が細胞膜を形成する主成分の過酸化現象を誘発し、細胞膜や信号の伝達体系を破壊したり赤血球を減らす現象を示すもの。これらの数値は調査1週間後に減少していた。

 黄砂の成分は、ガラスやセメントなどの原料となるケイ酸アルミニウムと二酸化ケイ素、酸化鉄、炭酸カルシウムなどがほとんどを占める。

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