韓国与野党、前国家安保室長の逮捕で舌戦(画像提供:wowkorea)
韓国与野党、前国家安保室長の逮捕で舌戦(画像提供:wowkorea)
韓国検察は3日、2020年9月に黄海で漂流していた韓国公務員が北朝鮮軍から射殺された事件に関連して、職権乱用などの疑いでソ・フン(徐薫)前大統領府国家安保室長を逮捕した。

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そうした中、徐氏の逮捕を巡り、韓国の与野党が政治攻防を繰り広げている。

 韓国与党「国民の力」のチョン・ジンソク(鄭鎭碩)非常対策委員長は3日、自身のフェイスブックで、「大韓民国の司法部は、『度を越えてはならない』という文前大統領の突拍子もない脅かしや、徐前室長のくだらない言い訳を認めなかった」と評価した。

 同党のパク・ジョンハ(朴正河)首席報道官は論評で、徐氏について「安保ラインの最高責任者として韓国の国民を保護するどころか、死に至るまで放置した。キム・ジョンウン(金正恩)政権の顔色をうかがうことにばかりとらわれて急いで”越北”と断定し、名誉殺人まで犯した」と批判した。

 こうした与党の批判について、野党「共に民主党」のイム・オギョン(林五卿)報道官は、「政権の趣旨に合わせたような結論が決まっている政治報復捜査は、結局法廷で審判を受けるだろう」と批判した。

 文政権で国政状況室長を務めたユン・ゴンヨン(尹建永)議員もフェイスブックで、「徐前室長は検察の捜査を受けるために、退任後に米国から自ら韓国に帰ってきた人だ。何の証拠を隠滅するというのか」と述べた。

「韓国で最高の北朝鮮専門家に対して、何の根拠もなく、政治報復だけで逮捕令状が請求されるのに、誰が祖国のために献身しようとするのか」と非難した。

 ソウル中央地裁のキム・ジョンミン令状専担部長判事は3日、職権乱用と虚偽公文書作成・行使の疑いで請求された徐氏に対して逮捕令状を発行。キム部長判事は「犯罪の重大性および被疑者の地位、関係者との関係に照らして証拠隠滅の恐れがある」と明らかにした。ソウル拘置所で待機していた徐氏は、直ちに収監された。

 徐氏は海洋水産省の公務員が殺害された翌日の2020年9月23日、関係長官会議で自ら越北と結論づけ、国防省と国家情報院などに、これに反する情報を削除するよう指示した疑いが持たれている。
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