物価高と貿易赤字で経済危機か…韓国政府、再び経済緊急会議(画像提供:wowkorea)
物価高と貿易赤字で経済危機か…韓国政府、再び経済緊急会議(画像提供:wowkorea)
物価高などで韓国経済が1997年の通貨危機以来、最大の試練に直面している。貿易も過去最大の赤字を記録したため、韓国政府は再び緊急会議を招集し非常対策に乗り出した。

 3日、韓国メディア「ニュース1」によると、韓国政府は3日午後2時、政府ソウル庁舎でチュ・ギョンホ(秋慶鎬)経済副総理が参加した中で、「第3次非常経済長官会議」を開き、物価高や輸出問題を中心とした経済緊急対策について話し合うことにした。

 会議は頂点の予測が難しいほど急騰している物価が、成長率まで引き下げる兆しが見えるため、主要エネルギーや原材料価格の動向を集中的に点検するなど、物価安定のための追加対策を議論する。

 今月1日に発表した「2022年6月および上半期輸出入動向」によると、今年上半期の貿易収支赤字は103億ドル(約1兆4000億円)と過去最大を記録した。さらに、6月の輸出増加率が5.4%と、16か月ぶりに一桁台に下がり、輸出低迷への懸念が高まっている。

 このような赤字規模は1990年代の通貨危機直前に、韓国が史上最大の貿易赤字に苦しめられた時期以降、25年ぶりの現象だ。

 こうした現象に、韓国内でも経済危機を憂慮する声が高まっている。

 韓国日報の2日付社説では「懸念されるのは貿易赤字の長期化だ。(長くなれば)経常収支まで黒字を断言することが難しい。実際、4月の経常収支は24か月ぶりに赤字(8000万ドル)に転じた。高齢化などで毎年規模を拡大する財政赤字に加え、経常赤字まで重なる「双子赤字」が現実化する場合、国際信頼度はもちろん外国為替と金融市場全般にまで途方もない衝撃をもたらす恐れがある。韓国が最後に双子の赤字を経験したのは、通貨危機が発生した1997年だった」と指摘する。

 同日、京郷新聞の社説では「状況がさらに悪化する前に、多角的な対策を講じるべきだ。企業は輸入先の多角化と新しい輸出市場の開拓に乗り出し、政府はこれを積極的に支援せよ。米国との通貨スワップなど外国為替の安全策も講じてほしい」と求めた。
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