最大40%軽い「プラスチック」、現代自動車の内装材として使われる=韓国(画像提供:wowkorea)
最大40%軽い「プラスチック」、現代自動車の内装材として使われる=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国の化学繊維素材専門企業ヒュービスが国内で初めてプラスチック(PET・ポリエチレンテレフタレート)を発砲して作った素材「エコペット」が早ければ2024年から量産予定の現代自動車に適用される予定だ。 トランク内部の仕上げ材にプラスチックを使い、従来の素材に比べて防音性と軽量性を高める計画だ。

30日、ヒュービスと現代自動車によると、両社は自動車トランク内部の軽量仕上げ材素材を共同で開発している。 現在トランク内部の仕上げ材として使われる、ざらざらした不織布は、複数の吸遮音素材が一つに合わさって作られたもので、中心材(コア)には薄くて硬いポリプロピレン(PP)素材が入る。 このPPをヒュービスが独自開発したプラスチック素材に代替するための開発を進めている。

エコペットは、プラスチックに微細な空気を注入して膨らませたフォーム(Foam)形態の発泡素材だ。簡単に言えば、ミネラルウォーターの透明なプラスチックボトルのように薄くて硬い形のブラスチックに気体と圧力を加え、薄い発泡スチロールのように膨らませたと考えればいい。 発泡を通じて体積が増えるため、同一面積対比軽量性に優れ、内部に空気層が存在して断熱性も良い。このような長所を生かし、保冷・保温性が必要な配達用容器と緩衝材の役割をするディスプレイ保護パッドなどに使われている。

ヒュービスの関係者は「プラスチックの発泡により、重量は減らしながらも、一定水準の強度は維持できるようにするのがプラスチック技術の核心」とし「プラスチックをトランク内部の仕上げ材コア素材として使用すれば、従来のPP素材より重さを30~40%程度減らすことができる」と述べた。 続いて「素材内部に形成された空気層で断熱性と遮音性(音を遮断する性質)も良い」と付け加えた。

ヒュービスと現代自動車は今週からプラスチック素材を実際のトランク内部仕上げ材として適用した際、性能評価に入った。 ヒュービスの関係者は「現代自動車が要求する様々なスペックを満たしているかを評価するもの」とし、「8月~9月の間に評価完了を目標にしている」と述べた。

性能評価を終えた後は、適用車種が選定され、該当車両に合う仕上げ材を成形できる金型裁断に入る。特に金型裁断には相当な期間がかかるだけに、実際の車両適用は2024年から可能になるものと予想されている。 まだ車種は決まっていないが、ジェネシス級で議論が行われるという。

現代自動車の関係者は「政府の課題として『車両用内部軽量素材』の開発を様々なメーカーと進めており、そのうちトランク軽量化素材はヒュービスと1次ベンダー社などと共同開発している」とし「ただし、現在(エコペット素材で作った軽量仕上げ材)性能評価中で、具体的にどの車種に適用するかを決めるのは難しい段階」と述べた。

一方、ヒュービスは2000年に三養社(現三養ホールディングス)とSKケミカル(現SKディスカバリー)が5対5で合作して設立した会社だ。 現在、国内市場シェア1位(約54%)を占めている短繊維をはじめ、長繊維、スーパー繊維(高熱に耐えられる高性能繊維)、産業資材用素材など年間76万トンの繊維素材生産能力を備えている。


Copyrights(C)wowkorea.jp 119