海外から韓国の仁川国際空港に到着した人たち(資料写真)=23日、仁川(聯合ニュース)
海外から韓国の仁川国際空港に到着した人たち(資料写真)=23日、仁川(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国当局が、世界各地で感染例が相次いでいる「サル痘」の国内流入防止に向け監視を強化している。中央防疫対策本部は24日、「人から人への感染はまれとされるが、海外旅行の増加と潜伏期間を考えると海外からの流入の可能性を排除できない」とし、患者が報告されている地域を訪れた旅行者を対象に、韓国入国時に発熱有無と健康状態を確認していると説明した。 防疫対策本部によると、韓国は2016年にサル痘の検査システムを構築済みだ。国内での発生に備え、全国の主要市・道の保健環境研究院での検査拡大も検討しているという。 サル痘の潜伏期間はおおむね6~13日、最長21日。防疫対策本部は帰国後3週間以内に38度以上の発熱、寒気、頭痛、リンパ節の腫れ、発疹など感染が疑われる症状が現れた場合は、疾病管理庁コールセンターに連絡するよう呼び掛けた。 天然痘に似た症状の「サル痘」は主にアフリカでみられるウイルス性の感染症だが、今月に入り欧州や米国、イスラエル、オーストラリアなどでも感染例と感染疑い例が次々報告されている。 防疫対策本部は海外旅行に出掛ける人に対し、マスク着用や手洗いなどの基本的な感染防止策を取るよう求めた。患者が報告されている地域を旅行する場合には、野生動物や症状のある人との接触を避ける必要があると強調した。 一方で、「新型コロナウイルスとは異なり、感染力は高くない。十分な警戒は必要だが、過剰に不安を感じる必要はない」と説明した。 国内ではサル痘に予防効果があるとされるワクチンも備蓄しているが、実験室などでの事故に備えたもので、大変危険な状況でない限り使用しない方針だ。また、サル痘に対する特別な検疫措置も現時点では検討していない。
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