10分で完売も ウィズコロナで高級ホテルビュッフェの予約好調=韓国(画像提供:wowkorea)
10分で完売も ウィズコロナで高級ホテルビュッフェの予約好調=韓国(画像提供:wowkorea)
30代の会社員Aさんは今月1日、年初の家族での食事会にとオンラインで新羅ホテル内「ザ・パークビュー」でビュッフェの予約を試みたが、すぐ挫折してしまった。コンサートチケットを彷彿とさせる競争率で希望日の予約は約10分で埋まってしまったからだ。

政府が首都圏の私的な集まりは上限6人としたことで、ホテルビュッフェで年末の会食を計画した人々が日程を延期している。その影響で早くから1月分の予約も埋まっているというわけだ。

新羅ホテルによると、毎月1日にオンラインで翌月分の予約を受け付けるため、毎月1日午前0時に予約のアクセスが集中している状況だという。年末繁忙期のディナー価格は1人15万9000ウォン(約1万5000円)と高額にも関わらず、予約が取れず訪れることができないほどだ。

ソウル市内にあるロッテホテルのラセーヌ、ウェスティン朝鮮ホテルのアリア、チョスンパレスのコンスタンス、グランドインターコンチネンタルソウルパルナスのグランドキッチンなど、高級ホテルのビュッフェはどこも似たような状況だ。 年末の予約は早々に埋まり、1月の週末も空きを探すのは難しい。平日午後のブランチとテーブル席も続々と予約が入っているという。

ホテル業界の関係者は、「昨年コロナで会えなかった家族や親戚らがウィズコロナによって年末の予約をしていたが、一部キャンセルが出ている」、「これらの客が早めに1月の予約をして状況を見ているようだ」と説明した。

政府が年末のワクチンパスを強化したが、集まる人数の上限を6人までとしたことでホテル業界は安堵している。ホテルの宿泊は、従来3~4人ずつがほとんどで韓国国内のワクチン接種率が高いためだ。 年末の予約キャンセルが一部出ているが、高級ホテルはキャンセル待ちも多いため営業には支障がないとみている。

一部では、ホテルビュッフェの価格が高すぎるという指摘も出ている。コロナ禍以前は1人10万ウォン(約9500円)前後が一般的だったが、現在は13~15万ウォン(約1万2000~1万4000円)とほとんどが値上げしている。チョスンパレスのコンスタンスは年末の料金が1人17万ウォン(約1万6000円)になる。このため、近いうちに1人当たり20万ウォン(約1万9000円)を超えるところが出てくるだろうとも言われている。

高額なビュッフェの価格は新型コロナウイルスの流行とも関連があると言わざるを得ない。海外旅行をできず、外食文化も落ち着きを見せ、しっかりとした食事をしようという需要が増えたのだ。このような需要とホテルの高級化戦略が功を奏して、高額ビュッフェは他の外食産業に比べて打撃を少なくしている。

実際、ロッテホテル第3四半期の飲食関連収益は1050億ウォン(約100億円)で前年比20%増だった。新羅ホテルも808億ウォン(約77億円)で前年比4%増となっている。ホテル業界は依然として厳しい客室事業に代わってミールキットを販売するなど飲食事業を強化する傾向を見せている。

ホテル業界の関係者は、「昨年ソーシャルディスタンスなどによって年末特需がなかったが、今年はウィズコロナ以降、ビュッフェを求める人が増えた」、「ホテルが自発的に人数を制限し、徹底的に感染予防に努めているため、安全で質の高いサービスを楽しみたい人が主に訪問している」とした。
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