二人の葛藤は解決できたが、尹候補のリーダーシップに疑問の声=韓国(画像提供:wowkorea)
二人の葛藤は解決できたが、尹候補のリーダーシップに疑問の声=韓国(画像提供:wowkorea)
葛藤関係にいた韓国野党「国民の力」のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領候補とイ・ジュンソク(李俊錫)代表は3日、「国民の政権交代の熱望を受け入れて、揺らぐことなく一体になっていくことにした」と和解した。

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 また、キム・ジョンイン(金鍾仁)元非常対策委員長も同日、選挙対策委員会の公式発足を3日後に控え、劇的に「国民の力」の総括選挙対策委員長職を電撃的に受け入れることにした。

 葛藤していた2人の関係は回復の兆しを見せているが、今後、尹候補がリーダーシップを発揮できなければ、支持率も下がるという声が出ている。

 2日、韓国メディアのソウル新聞は社説で、尹候補のリーダーシップについて、こう疑問を投げかけた。

 大統領選候補と党代表の葛藤も問題だが、候補のリーダーシップと危機管理能力も問題視されている。党の重鎮や議員らは、「党代表なしでは大統領選挙も失敗する」と忠告したが、尹候補は仲裁の努力をしなかった。尹候補は、一日も早く政治力とリーダーシップを発揮しなければならないが、そのような姿も見られない。リーダーシップと危機管理能力を十分に示すことができない時間が長くなるなら、支持者の信頼は一瞬にして消えるだろう。

 2人の葛藤は以前からあったが、李代表が大統領選挙キャンペーン戦略と選挙対策委員会のメンバーに対する不満をあらわにして外部と連絡を絶ち、全国行脚をはじめたことで、2人の葛藤が表面化した。

 そうしている間に、リードしていた尹候補の支持率も、与党「共に民主党」のイ・ジェミョン(李在明)候補と同率になった。

 3日、ニューシスによると、韓国ギャラップが先月30日~2日、全国の満18歳以上の1000人を対象に実施し、3日に公開した定例世論調査(信頼度95%±3.1%p=回答率15%)で、李候補と尹候補は4者(李在明・尹錫悦・沈相ジョン・安哲秀)の仮想対決でそれぞれ36%を得た。

 李候補は先月16~18日の世論調査に比べ5%ポイント支持率が上昇したのに対し、尹候補は同期間6%ポイント下落した。

「時事オヌル」でも4日の記事で、尹候補のリーダーシップについて、疑問を示した。

「国民の力」の尹候補が絶えず「人物」に欲を出している。党内予備選挙のときから、尹候補は「全羅道出身」政治家のキム・ギョンジン対外協力特別補佐官、キム・ヨンファン人材スカウト委員長らを合流させ、地域の壁を越えることに力を入れてきた。

 大統領候補になった後は、ノ・ムヒョン(盧武鉉)政権で大統領政策室長を務めたキム・ビョンジュン元自由韓国党非常対策委員長と民主党代表だったキム・ハンギル元代表を迎え入れて、政治的理念の壁も打ち破った。また、京畿大学のイ・スジョン教授をスカウトし、女性層の心をつかむという意思もはっきり示した。

 しかし果たして尹候補が「まともな」統合活動をしているかは疑問だ。性別、理念、地域、年齢などに関係なく、できるだけ多くの人々を陣営に引き入れているが、彼らの調和にはあまり関心がないように見えるからだ。材料を集めてひとつの鍋に入れるだけで、構成員をどのように調和させ、一方向に進むかのロードマップが見当たらない。

 代表的なケースが、李代表との対立だ。尹候補は「国民の力」の入党直後から李代表を無視してきたと疑われた。しかし、李代表が「党務拒否」というカードを取り出すまで、尹候補がこの問題を解決しようとする努力は見せなかった。党内では葛藤が多かったが、尹候補は「事件」が起こるまで傍観していた。
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